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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
286
スターリニズムを題材にした寓話小説。実際は複雑な現実を、徹底的にシンプルに戯画化しているためにきわめてわかりやすい。Majorはレーニン、Snowballはトロツキー、Napoleonはスターリンであることは一目瞭然。オーウェルはスペイン内戦に際して国際義勇軍の一因としてPOUMで戦った時の苦い経験が、この小説執筆の原動力になったのだろう。馬のBoxerの国家への忠節は悲劇的だが、同時にそれ自体が体制を支えるものにほかならなかった。結末はソ連の崩壊を見るようだが、果たしてオーウェルは予見していたのか。2015/11/13
905
3
いまさら豚と権力者の寓話に特に新鮮味はないけど、こういう古典的な作品を英語で味うことが大事なわけで。ただ、そんなに簡単というわけではない。農場にまつわる語彙はある程度調べとかないとイメージがわかないだろう。文章自体は難解極まるわけではないが、それでも裏表紙の「TOEICレベル400点〜」は言い過ぎ。2016/02/24
星野梅子
2
独裁者がいて、みんな平等だといいながら待遇に明らかな格差がある。去る者は追わず歯向かうものは排除する。恐ろしい。表面的な物語は理解できるが、寓話なので、当時のファシズムとかの政治や時代背景を知ってないと本当に意味するところを理解するのは難しい。農場用語みたいなものは調べだすとキリないので飛ばして読んだが、ジョージオーウェルは英語という言語の退廃を訴えただけあって文章の構造がしっかりしているし、語彙が豊富でいろんな熟語が出てきて面白い。2016/02/26
YSato
2
どっかの独裁国家の歴史はこんな感じなんだろうか。それにしてもこの豚のずる賢さが人を人たらしめてると思うと…2014/10/12
缶
1
文法は難なくクリアできるが単語や慣用表現が結構厳しい。大体の流れは掴めた。だが洋書を和書の小説くらい楽しんで読むにはもっと慣れが必要みたいだ。まあこの動物農場は大筋の流れだけの把握でもまずまず楽しめる、よくできた話だ。2013/05/06