出版社内容情報
スマートフォンなどのモバイルメディアの爆発的な普及は、それ以前には不可能であったネット世界への随意なオン・オフを可能にした。著者らは、それ以前のネット未接続世界に対して、この現状を「セカンドオフライン」と呼ぶ。我々を、時間・空間の束縛から解き放ったともいえる現状。そこへ放り込まれて20年に満たない我々現代人は、いまだかつて体験したことのない時空の海を、時に巧みに、時に無自覚に揺蕩う。本書は、気鋭の研究者らがグローバルで多面的な視点から、現代人のとらえがたい時間・空間に対する認識変化を浮かび上がらせる。
目次
第1部 モバイルメディアで変容する社会(セカンドオフラインとDoubling of Time;モバイル通信技術と生活世界―現象学的観点からセカンドオフライン概念の意味を検証する;融合現実―第2世代のセカンドオフライン ほか)
第2部 文化的環境としてのモバイルメディア(アムビエントな遊び―モバイル・ゲームの日常;「パラサイト」の割り込み/降臨による「今」の再創造―「モバイルメディア独我」と再魔術化された「可能世界群」;「遠征」をめぐる人間関係―Twitter上で親しくなる過程と社会的場面の切り分けを中心に ほか)
第3部 ソーシャルメディアとモバイル社会(セカンドオフラインの空間的実践;関係性をもち運ぶ―都市・社会的ネットワーク・モバイルメディア;青年層のソーシャルメディア利用とトランスローカリティ ほか)
著者等紹介
富田英典[トミタヒデノリ]
関西大学大学院社会学研究科単位取得退学。現在、関西大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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