出版社内容情報
「社会学」の国内での展開を学会活動の歴史に焦点を当てて通史的に考察。明治から終戦までの先人学徒の業績を再検討し、従来評価を問い直す。また近年の学問活動の組織化に内在する諸問題を浮彫りにする。日本社会学の歴史はこの一冊で俯瞰できる。
内容説明
本書は、わが国において学問運動としての社会学がどのようにして形成・展開されてきたのか、を著者なりに一学究として改めて振り返りつつ再考察してみようと試みたものである。
目次
序章 近代日本社会学史研究の展開と可能性
第1章 学問運動としての社会学の生成と制度化―明治期社会学界と「社会学会」、「社会学研究会」の発足
第2章 高木正義の社会学模索
第3章 近代日本社会学史研究と布川孫市の社会学
第4章 慶応義塾初代社会学教授田中一貞
第5章 建部遯吾の社会学構想―近代日本社会学のひとつの底流
第6章 「日本社会学院」の設立
第7章 「日本社会学会」の設立とその後の経緯
第8章 下出隼吉の日本社会学史研究―日本社会学史研究における断続と継承
第9章 戦時下における雑誌『年報社会学』の軌跡
終章 近代日本社会学史再考―もうひとつの底流の解明
補論 日本社会学の最近の動向と反省
著者等紹介
川合隆男[カワイタカオ]
1938年山形県に生まれる。慶応義塾大学法学部卒、同大学大学院社会学研究科博士課程修了。1970~71年、プリンストン大学(アメリカ)、1988年、延世大学校(韓国)、1989年、ノッティンガム大学(イギリス)に遊学。専攻近代日本社会学史。社会成層論。社会調査論。現在、慶応義塾大学法学部教授。社会学博士
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