内容説明
わが国の水産物輸入は120万トンといわれ、カツオ・マグロ、エビ、イカ・タコその他急増している。またアメリカ・カナダなどの先進国、近年とみに生産力の高まった東南アジア諸国からは、日本が有望な輸出市場として期待されており、今後は変動する世界の水産物需給関係の中での日本のウエイトは一層高まるものと予想される。本書はこの世界の水産事情に詳しい執筆者による、現地報告と、その経済分析で、今後のわが水産界に大きな示唆を与えよう。またこの研究を広く世界の水産界に紹介するため各論文のAbstractを付した。
目次
1. アセアン諸国の漁業―特に第2次世界大戦後のトロール漁業の発展を中心として(山本忠)
2. アジア諸国のエビ養殖業―国際的比較研究と今後の養殖業の在り方(平沢豊)
3. 太平洋島嶼海域のカツオ・マグロ漁業―その課題と日本の役割(松田敏明)
4. 米国アラスカ州のカニ漁業(萩原徳行)