内容説明
覇者・チンギス・ハーンの誇りを受け継ぐ文人たちの物語。天幕の中では何が語られていたのか―自分たちの生き方を綴るのに貪欲なモンゴルの人々。激動の時代をへて新時代へとつなぐ、手書きの「歴史書」に秘められた本当の民族文化史。
目次
第1章 手写本の世界(手写本とは何か;激動のなかの手写本)
第2章 モンゴル語年代記―英雄たちの歴史(『真珠の数珠』とは?;年代記の編纂者たち;『真珠の数珠』にみるモンゴル史)
第3章 草原の医学書(草原と北京のあいだ;草原の医学者たち;モンゴル医学の発展;臨床医学の書『ランタブ』;『ランタブ』の医学的特徴)
第4章 激動の時代と草原の文人たち(革命家と民族文化のゆくえ;詩人たちの群像)
第5章 革命と僧侶たち(活仏とゲセル・ハーン;現代へむけて)
著者等紹介
楊海英[ヨウカイエイ]
1964年、南モンゴルのオルドス高原生まれ。モンゴル名オーノス・チョクトの日本語訳は大野旭。国立静岡大学人文社会科学部教授。専攻は文化人類学。博士(文学)。2018年、第19回正論新風賞受賞。主な著書に『墓標なき草原―内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録(上・下)』(岩波書店、2009年、第十四回司馬遼太郎賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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