内容説明
本書を読むのに国際情勢や軍事の知識は必要ありません―複雑に見える防衛・安全保障問題も、実は基本となる部分は難しくない。ウクライナ侵攻はなぜ起きたか、どうすれば侵略を防げるか、防衛を考えるための基礎を簡単な数字を使ってわかりやすく解説。軍事の専門家・元陸自将官が書いたやさしくて深い防衛論。
目次
序章 防衛論の幹と枝葉
第１章 通常戦力で考える防衛論
第２章 核戦力で考える防衛論
第３章 日本周辺国の戦力関係から分析した日本の安全保障環境
第４章 実際の防衛問題を戦力主体の防衛論で考察
終章 日本が将来必要とする防衛力
著者等紹介
市川文一［イチカワフミカズ］
１９６１年長野県生まれ。１９８３年防衛大学校卒業（２７期）、陸上自衛隊入隊。武器科職種の幹部として、第１０武器隊、武器学校などで勤務。陸上幕僚監部人事部補任課人事第１班、防衛部防衛課防衛班などで勤務。第１３後方支援隊長、統合幕僚監部人事室長、装備施設本部武器課長、陸上幕僚監部武器化学課長、東北方面後方支援隊長、愛知地方協力本部長を歴任。２０１５年陸将補。陸上自衛隊武器学校長を最後に２０１７年８月退官（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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Ryoichi Ito
4
50年後に日本という国が存在しているか疑わしくなる。日本が非武装で安全を確保するには，米国，中国，ロシアの軍隊を国内に駐留させればよいと。日本の国としては非武装だが，領土は非武装ではない。やはり，独自の戦力を持つ以外にないと。恐ろしい冗談を言う人だ。 2022/06/08
クリボー2
0
シンプルに抽象化されたモデルで国家間のパワーバランス、抑止関係を説明している。分かりやすい。2023/08/10
しらすどん
0
ロシアに侵攻されたウクライナの例からも、軍事的抑止力を機能させることは極めて重要。 我が国の様に、周辺国との戦力関係において個別的自衛権のみで軍事的抑止が働かない国家では、同盟国による集団的自衛権や集団安全保障の効果を最大限に活用することになる。 ただ、核戦力を保有しない国家が核攻撃を受けた場合、同盟国による集団的自衛権が本当に行使されるのかとの疑念は残る。また、国連の安全保障についても、常任理事国が当事者である場合、同国の拒否権で機能不全に陥いるため、新たな制度や枠組構築が必要と感じる。2022/11/03
