内容説明
最高水準の技量を持ちながら凋落を免れなかった日本海軍航空部隊、クルスク戦で、待ちかまえる堅陣へ無理攻めをしたドイツ軍、楽観に次ぐ楽観で情勢判断を誤った、ベトナム戦争におけるアメリカ軍など、数々の戦争、戦闘を検証する。それぞれの戦況、状況、結果から得られる教訓を読み解き、分かりやすく解説。
目次
なぜ最強の堅陣に挑んだのか―クルスク戦域のドイツ陸軍
なぜこれほど敗北を重ねたのか―第二次大戦のイタリア軍
ロシア戦車部隊の壊滅―チェチェン紛争
潜水艦にとって、もっとも大切なものはなんだったのか―第二次大戦の各国海軍
繰り返された全く同じ失敗―インドシナ戦争とアルジェリア戦争
戦場に島を選んだことの愚―フォークランド紛争
アメリカ海軍も失敗する―Mk6型魚雷をめぐる混乱
“記念日の総攻撃”が大損害を招く―台湾海峡・古寧頭の戦い
楽観、楽観、また楽観―ベトナム戦争のアメリカ情報部
緒戦の勝利は幻か―日本海軍航空部隊の凋落〔ほか〕
著者等紹介
三野正洋[ミノマサヒロ]
昭和17年、千葉県生まれ。昭和41年、日本大学理工学部卒業。大手造船会社勤務後、大学に戻り物理教育に従事。准教授で定年退職。以後、執筆ならびに知的財産の取得で過ごす。趣味は時代小説を読むこと、及び数十年続けているヨットライフ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CTC
11
22年光人社NF文庫。著者は技術者(造船メーカーで機関屋だったよう)上がりの日大生産工学部非常勤講師(空力学)。著者の本は15年ほど前に『わかりやすいベトナム戦争』というのを読んでいる。タイトルの通り大変わかりやすく感動すら覚えた記憶があるのだが…。本書は先の大戦からチェチェン紛争迄の25の「失敗」から教訓を導こうというもの。 このレーベルの本は全く出典や参考資料を示さないのは判っているのだが…中には刮目するような話もあるのに、いちいち真偽を確認しないとで、調べ学習の教材です(苦笑)。2023/03/18