内容説明
かつての万能機・零戦は、米軍機の性能向上にともなって平凡な存在へとかわり、そのような状況のなか、「雷電」は生み出された。扱いにくいが慣熟した操縦員が調子万全の機体に乗れば、その能力を存分に発揮し、必殺の一撃を与える―高空の超重爆撃機B‐29に立ち向かい、努力と研鑽をかさねた人々の姿を描く。
目次
第1章 局地戦闘機の誕生
第2章 苦難の道のり
第3章 実施部隊へ
第4章 高まる期待
第5章 B‐29との対決
第6章 邀撃戦たけなわ
第7章 終局への四ヵ月
著者等紹介
渡辺洋二[ワタナベヨウジ]
昭和25年(1950年)、名古屋に生まれる。立教大学文学部卒業後、航空雑誌の編集勤務。53年、第2次大戦の軍航空に関する執筆に専念。平成22年(2010年)、職業としての軍航空の著述を終了。以後、余暇を航空史研究にあてる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roatsu
15
版を重ねてきた渡辺氏の雷電本の最後となるであろう増補改訂。表紙は本機を象徴する稲妻マークを描いた本土防空の第352空機と山本定雄中尉。スマートな海軍士官然としたイケメンぶりが目を引く。こうした第一線や開発時の貴重な写真、本土空襲に飛来し雷電に邀撃されたB29のクルーが描いたイラストなど視覚資料も豊富で旧版を読んだ身にも発見がある。本書一冊で特異な戦闘機・雷電の短くも苛烈な生涯はもちろん、日本海軍航空隊とその戦いの実相への理解も深まる緻密かつ網羅的な力作である。本書を読まずして雷電を語るなかれ。多くの人に読2020/10/02
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