内容説明
四人の情勢判断と意志決定とは。日米戦の作戦指導の欠陥を指摘!山本五十六、古賀峯一、豊田副武、小沢治三郎各司令長官とスタッフたちの指揮統率の経緯を分析し、作戦優先の日本海軍の弊習を指弾する。
目次
序章 四人の人間像
第1章 山本五十六の作戦
第2章 古賀峯一の作戦
第3章 豊田副武の作戦
第4章 小沢治三郎の作戦
終章 大西瀧治郎の言葉
著者等紹介
吉田俊雄[ヨシダトシオ]
明治42年、佐世保に生まれる。昭和2年、海軍兵学校に入学、第59期。海大選科学生。蘭領東印度出張。米内光政、嶋田繁太郎、永野修身らの副官をつとめる。日米開戦前より軍令部第三部勤務、昭和18年より軍令部員・大本営海軍参謀。終戦時は中佐。平成18年12月、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しーふぉ
18
山本五十六の印象が大き過ぎてその後の長官はそう言えば知らなかった。小沢治三郎という戦術家は知らなかった。司馬遼太郎が書いたらどういう風に書いていたんだろう…読んでみたかった。2019/09/23
もちもち
4
世間での知名度から言うと山本長官に頁が多く割かれるのはまあそうなるわな、と。 後の長官に代わるにつれて艦も飛行機も優秀な兵もいなくなっていき、どん詰まりになっていくのが辛い。 海軍大臣のほうも一緒に読むと当時の上層部の苦悩が伝わってきそう。2021/09/28
もぐもぐ
3
4人の長官をしっかりと取り上げている内容かと思っていたけど、その印象はあまりなかった。だいたいが戦争の流れだった。山本長官については、有名だし一番長く務められたからか沢山書かれていたけど。私は古賀長官が一番気になる。2018/06/07
ハーブ
1
戦史として記録されたもののみでなく、数多の証言と手記を集めた書です。 中でも豊田副武の章にある、神風特別攻撃隊を誘導直衛した角田飛行特務少尉の手記は、特攻に赴く若者の心情の真実を記録した圧巻でありました。 真実を見定めるには、決して先入観や固定観念にとらわれることなく、広い視野と深い思索を必要とすることを、著者みずからが体現し、以って日本海軍がいかに硬直した姿勢であったかを語っています。2019/03/03
Monbe Sakai
0
太平洋戦争時の連合艦隊司令長官4人の伝記ではなく、各人の任期中の作戦(ほとんど敗戦)の内容がよくわかった。特に終戦間際の小澤提督が主導した特攻作戦(剣作戦と烈作戦)はあまり知られていないので非常に興味深かった。2024/03/08