内容説明
空母瑞鶴から見た真珠湾攻撃―日米開戦の真相に迫る。艦長から整備兵にいたるまで、幾多の生存者を取材して証言を集め、日米の史料を徹底検証し、未曾有の戦いを壮大なスケールで再現した珠玉のノンフィクション。瑞鶴乗員、艦攻・艦爆隊員たちはなにを思い、いかに戦ったのか。『勇者の海』シリーズ第1弾。
目次
第1部 史上最強の空母(新艦長;新たな試練;若き戦士たち;海軍士官への道;出撃前夜)
第2部 真珠湾燃ゆ(密かなる北上;作戦海面への進出;昇る旭日;内地への凱旋)
著者等紹介
森史朗[モリシロウ]
1941年、大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。専攻・国際関係論。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もっぱら有隣堂と啓文堂
8
帝国海軍随一の幸運艦(究極は駆逐艦雪風)、空母瑞鶴の生涯を追う。この巻はエピローグの川崎重工神戸工場にあった巨大なガントリークレーンの追憶から真珠湾攻撃を終えて内地に凱旋するまで。といっても単なる事実を羅列した記録ではなく瑞鶴にかかわった人物を丁寧に描いた群像劇であり、より広義には作者が述べるところの「昭和の若い日本人の記録」である。戦後まで生き残り過去を回想する人もいれば、戦場に散り証言と記録でしか辿れない人もいるが、名が記されるだけでも幸いだろう。いつの時代も命を落とす大多数は名もなき一庶民なのだから2025/04/20
junkoda
2
ハワイのラジオ放送の広告に真珠湾の偵察情報を紛れ込ませていたって本当かいな。英国王室がさりげない新聞記事に秘密指令を入れるみたいな話は都市伝説だと思っていた。2018/12/15
チャゲシン
2
造船所の来歴に始まり設計に携わった技士、工員、艦隊司令、参謀、艦長からパイロット、整備士、、、ありとあらゆる人々に取材し、空母瑞鶴の生涯をたどった超力作。真珠湾攻撃までなのにこの厚さ。早く次出ないかな2017/07/03