内容説明
空母機動部隊の擁する艦戦、艦攻、艦爆、艦偵。発着艦や洋上航法をはじめ、水平爆撃・急降下爆撃・雷撃の戦法と鍛錬、そして整備員の奮闘と収容格納の実態とは…。生還した者の記した体験手記二十九篇。人艦一体となり飛行甲板を舞台に戦う、母艦航空機搭乗員と整備員たちの実像、そして熾烈な海空戦の実相を描く。
目次
母艦飛行隊長が告白する名空母の証明
ひとり名人芸「洋上航法」ノウハウ講座
日本海軍式“発着艦”指揮マニュアル
飛行甲板の主役「整備分隊」戦闘日誌24時
体験的 日本海軍ナビゲーター気質考
御紋章なき空母「大鷹」戦闘機隊初陣記
唯一の命中弾を与えた敵空母水平爆撃行
艦攻隊と艦爆隊に見る連合艦隊の栄光
海空戦の主役“一発必中の雷撃法”入門
体験的“水上艦攻撃法”テクニカルノート〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
24
150零戦・艦爆・艦攻のパイロットと偵察員と整備士の29名が語った体験記。それぞれのページが少ないのでとてもあっさりしていて同じ部隊に居たりして重複する箇所もありましたが弾幕をくぐっての雷撃や爆撃は迫力がありました。彼等が感じた日本軍の問題は興味深かった、対空砲火が米軍に比べると密度が薄い、直掩機が管制を受けていないので隙をつかれやすい、無線機が貧弱で零戦隊が進路変更の無電を受けられず母艦に帰れなかったや空母の貧弱さなどを指摘していてなぜ改善しなかったと悔やんでしまう。ミッドウェーでそのまま爆装で出撃して2020/11/03
Mikarin
3
戦争を生き延びた搭乗員達の体験談集。特に航空戦艦日向や空母信濃での艦載機運用の模様は大変珍しく、史料的価値大。2017/04/15