内容説明
一億総特攻の魁となってもらいたい―連合艦隊参謀長のひと言で、伊藤中将率いる十隻、乗員七千名の運命が決した。海軍きっての俊秀として米国駐在武官、海軍中央の要職を歴任してきた国際派の提督は、なぜ一度は拒んだ勝算のない海上特攻作戦に赴き、「大和」と共に死することを選んだのか、その真情に迫る!
目次
落日の連合艦隊
巨星、密林に墜つ
マリアナ沖海戦
南雲忠一の自決
クラークフィールド飛行場
神風特攻隊
戦艦「武蔵」の最期
特攻隊の軍神
一億玉砕への道
戦艦「大和」〔ほか〕
著者等紹介
星亮一[ホシリョウイチ]
1935年、仙台市生まれ。一関第一高校、東北大学文学部卒。福島民報社記者、福島中央テレビ報道制作局長を経て、現在、歴史作家。幕末の会津藩に関する作品をはじめ、戊辰戦争、近現代史や紀行本など幅広い著書を出版。著書『奥羽越列藩同盟』で第19回福島民報出版文化賞、会津藩の研究でNHK東北ふるさと賞を受賞、『国境の島・対馬のいま』で平成27年日本国際情報学会功労賞受賞。この間、日本大学大学院で国際関係を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナナメ
1
先の大戦において我が国の威勢と悲愴の象徴である巨船に思い馳せました。その船の最後を取り巻く乗組員の怒り、遣る瀬なさ、悲愴感は、正に終戦時における我が国と重なり、象徴として過分なき存在と言えるのではないでしょうか。特攻出撃に際して当事者は、諦めなのか達観なのか、死ぬことに対して意味を見いだしておりますが、私には未だに理解及びません。我らが必要としている事を彼らの想いを理解するとこで見つけることも在るやもしれません。だからこそ大和は、これからも日本にとって象徴的存在としてあり続けてもらいたいと思います。2016/08/15