光人社NF文庫
血風二百三高地―日露戦争の命運をかけた第三軍の戦い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 281p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784769829263
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

日本が列強の仲間入りを果たす要因ともなった日露戦争―世界最強と謳われたロシアとの戦いは、過酷な様相を呈する苦戦の連続でもあった。十三万の将兵と三百九十三門の火砲を使い百五十五日の期間を費やした旅順攻囲戦。難攻不落の要塞を陥落させた乃木希典将軍ひきいる日本軍の肉弾特攻戦術の実態をえがく。

目次

第1章 日露戦争の始まり
第2章 総攻撃
第3章 決断のとき
第4章 第二回総攻撃
第5章 二〇三高地
第6章 攻撃点の転換

著者等紹介

舩坂弘[フナサカヒロシ]
大正9年、栃木県に生まれる。昭和15年満蒙学校卒。16年、満州216部隊に入隊、19年、中部太平洋に参戦。21年、復員。その後、書店経営にあたり、大盛堂書店会長。南太平洋慰霊協会理事、全日本銃剣道連盟参与、東京都ユースホステル協会理事など数団体の要職につく。剣道六段教士、居合道練士、銃剣道練士。テキサス州名誉市民賞を受ける。平成18年2月11日、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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CTC

5
1980年単行本初版、本年1月に光人社NF文庫。元“最強の日本軍人”である舩坂弘氏が子息良雄氏に「乃木さんの心」を伝える体で、旅順攻囲戦を描く。著者が強調しているのは①乃木大将と第3軍が採った正面作戦は、旅順攻略という作戦目的(旅順艦隊撃滅ではない、要塞守備隊が健在であれば3軍は北上出来ないため)からすれば当然であること ②司馬史観などが指摘する工夫のない強襲の連続ではなく、第1回の総攻撃以降は塹壕漸進などの正攻法だったこと ③203高地に焦点を移したのは児玉の指揮に拠ったのではないこと、などである。2016/02/06

ランクル一番

2
軍神と言われる乃木希典は、203高地の戦いにおいて多くの兵卒を無駄に突撃させ、死なしめたとして、司馬遼太郎氏の小説では厳しく評価されている。著者の船坂氏は乃木希典より多大な影響を受けて自ら第二次世界大戦を戦った。そして乃木は正しく、間違ったのは大本営であったという。また、世界の要塞攻略では203高地よりも多くの将兵が死んでいると主張する。過去に業績を残した人であれば、どんな困難にでも打ち勝っていけるのか、老人であることを自覚しながらも不本意な成績について責任を負わないということではたして正義といえるのか。2016/01/01

artillery203

1
私個人としては、旅順における第3軍の戦い方は、妥当なものであったと考えている。特に、第二次世界大戦における要塞戦と比較したとき、その妥当性は際立つ。本の内容としては、乃木将軍贔屓がかなり散見されるにしても、現地軍と司令部、大本営の関係、考え方の相違がわかりやすく、丁寧に戦闘経過を追っている等203高地の戦いを知るには良い。とはいえ、主題は203高地ではなく203高地における乃木将軍という点には注意を要する。なお、私個人は乃木将軍を尊敬する者であります。2016/01/21

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