内容説明
大正三年、世界最強力の超ド級巡洋戦艦「金剛」型二番艦として誕生し、列国海軍垂涎の的となり、その後の日本戦艦群の建造に大きな影響をあたえた「比叡」―軍縮条約の荒波を凌ぎ、練習艦で雌伏の時を過ごし、近代化改装をへて第一線艦として蘇る。大平洋戦争を最もよく戦った戦艦の波瀾の航跡を描いた軍艦戦記。
目次
誕生
御召艦「比叡」
山本五十六
真珠湾攻撃
南雲機動部隊
第二次ソロモン海戦
飛行場総攻撃
南太平洋海戦
第三次ソロモン海戦
「比叡」奮戦
その孤独な死
著者等紹介
吉田俊雄[ヨシダトシオ]
明治42年、佐世保に生まれる。昭和2年、海軍兵学校に入学、第59期。海大選科学生。蘭領東印度出張。米内光政、嶋田繁太郎、永野修身らの副官をつとめる。日米開戦前より軍令部第三部勤務、昭和18年より軍令部員・大本営海軍参謀。終戦時は中佐。平成18年12月、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
2
大戦中に活躍した比叡が参加した海戦を中心に当時の海軍事情、情勢などを交えつつ書かれていて、読みごたえあり。知らなかったことも多々有りじっくりと読めました。2015/11/06
涼月
1
比叡の戦歴だけでなく、当時の取り巻く環境などについても書かれており、興味深く読めました。 また、戦闘とは錯誤の連続なのがとてもよく感じられました。2018/12/08
秋津
0
英戦艦「ドレッドノート」の出現により発生した建艦競争の中で産まれ、先の大戦における喪失戦艦第一号となった「比叡」の生涯。真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦など名だたる作戦を支え、ガダルカナル島の戦闘を支援する中で戦没するまで、関係者、関係艦などの動向も踏まえ綴られています。情報の遅れや誤報による結果としての判断ミス、敵味方入り混じった「殴り合い」に近い混戦など、後から見れば「何故そんなことが…。」と思えるような事態が当然のように起きるのが戦のならい。2016/03/07
ELM
0
最後の雷撃処分辺りは口惜しさが募るばかりだった。2015/12/06