内容説明
重巡洋艦「妙高」に乗り込んだ、初陣のスラバヤ沖海戦を皮切りにして、駆逐艦「親潮」乗組となって比島戡定作戦に、ミッドウェー攻略作戦に従事し、その後ソロモン海の最前線に転戦、また伊47潜航海長として、「回天」出撃に際会した青年士官が万感の思いで綴る日本海軍の弔鐘―海軍の欠陥を示す慟哭の一冊。
目次
序章 重巡「妙高」被爆
第1章 南溟の砲戦
第2章 囮船団の苦悩
第3章 餓島の死闘
第4章 戦争への道
第5章 「回天」誕生
第6章 日本の凋落
付1 海軍の欠陥
付2 海軍兵学校教育の功罪
著者等紹介
重本俊一[シゲモトシュンイチ]
大正10年3月、山口県に生まれる。県立岩国中学校を修了し、昭和13年12月、江田島海軍兵学校に入校(第70期)。昭和16年11月、兵学校を卒業、重巡「妙高」乗組をへて、駆逐艦「親潮」乗組となり、ソロモンに転戦。「親潮」の沈没により、戦艦「長門」乗組後、昭和18年12月、潜水学校入校。昭和19年5月、伊四七潜艤装員、航海長として回天作戦に従事。昭和20年5月、波二〇四潜艤装員、艦長として終戦を迎える。元海軍大尉。平成9年12月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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zunbe
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日本海軍が落ちていく様が語られている。文中では、軍の上層部を非難したり、下士官による体罰を非難する記述が多く見受けられるが、んー、正直、「後からなら何とでも言える」感は拭えない。戦争中にそれが言えるなら、あんな悲惨な結末には至らなかったであろう。もちろん、著者だけが言えたとは思えない。著者も言えなかったであろう。2016/11/18
Tomotaka Nakamura
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現役士官だった割には戦後によく見た上層部批判に終始しており、自分の責任からは逃避していると感じた。2014/07/28