内容説明
最後の陸軍大臣に就任し、国家の未来を切り拓くために、精魂を傾け尽くした、実直、生真面目、心やさしき男の素顔。戦場においては、常に大胆に戦いながら春風駘蕩の風格をもただよわせた“遅咲きの武人”を浮き彫りにする異色の陸軍人物伝―悲劇の主役として、戦史の最終章に登場した一軍人の実像にせまる。
目次
遅れて来た人
不器用の美学
沸騰する氷点
テロルの季節
幻の敵をもとめて
人馬は進む
襤褸の旗
撃ちてし止まん
〓(こん)外の兵
歩く兵隊と玉砕の島
悲風・川中島
星の投影
百鬼夜行
もう一つの戦場
志操の碑
著者等紹介
甲斐克彦[カイカツヒコ]
大正15年、栃木県宇都宮市生まれ。戦後、新聞、雑誌の記者、編集者に併行して文筆活動に入り、のちフリージャーナリスト。平成14年3月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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