内容説明
殺伐たる中国戦線でささやかなる清風を吹きこんだ兵と烏との交流、ビルマにおいてチャンドラ・ボースとの約束を果たした少佐、フィリピン人俘虜に篤実さをもって接した司令官と報道班員―苛烈な戦場で日本将兵たちがしめした純粋な愛情と信義。自らをかえりみず、素朴な人間愛のもとに行動した人々の姿を綴る。
目次
策士・山西の虎
老人と中尉
烏と兵と将軍
ビルマの悲風
サンパギタの歌
戦風のあとに
消えた三十四万
著者等紹介
楳本捨三[ウメモトステゾウ]
日本大学法文学部中退。在学中より戯曲を書く。昭和14年、渡満。新聞雑誌に連載小説を執筆。昭和21年、帰国。テレビ記録映画「バトルライン・戦線」同「第一次世界大戦」監修。日本文芸家協会会員。昭和63年1月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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