内容説明
昭和十七年八月七日、米軍の上陸から六ヵ月にわたってくり広げられたガ島戦。日本軍ほどの精兵はいないと言われながら、あまりにも無策な上層部のもとで戦わなければならなかった前線の将兵たち。彼らの奮戦敢闘ぶりとガ島をめぐる陸海軍の悪戦指導を、アメリカ側の資料も随所にまじえ、忠実に再現した異色戦記。
目次
第1章 悲劇の序幕(飛電一閃;第一次ソロモン海戦 ほか)
第2章 第一回総攻撃(両面作戦の愚;川口支隊登場 ほか)
第3章 第二回総攻撃(日本兵強し;山本五十六の一諾 ほか)
第4章 危機迫る餓島(東海林連隊の悲劇;またもや大計画 ほか)
第5章 ついに撤退(ついに撤退を決定;動き出した大作戦 ほか)
著者等紹介
越智春海[オチハルミ]
大正7年、愛媛県に生まれ、広島市に育つ。修道中学卒業後、昭和14年、歩兵第11連隊(広島)入隊、同15年、出征。仏領インドシナ作戦、マレー攻略戦に参加。その後南方各地を転戦、シンガポールで終戦を迎える。元陸軍大尉(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スー
20
38日本陸・海軍側と米軍側から見てガダルカナルの戦いを紐解いて行く本です。グイグイ戦線を拡大する海軍と引っ張られ遠い戦地に送り込まれる陸軍という感じで上層部はバチバチで体面もあってどちらからもガダルカナルから手を引くと言えず泥沼にハマる、しかし現場では陸軍兵は命がけで輸送に携わる駆逐艦の乗員達に感謝とリスペクトを持ち水兵達は敵を討ってくれ死んでも陸軍さんを無事に届けるという強い気持ちで繋がり遺書や住所を交換していた。だが空と海の支配権を失った日本は陸軍を見捨てた状態になり取り残された陸兵の状況は悲惨の一言2023/05/01
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