内容説明
陸上から移された大砲は、船上という特殊な状況に適応するためにどんな工夫が凝らされたのか―帆船時代から近代後装砲と装甲の勝負など、艦載砲の発達の足跡を図版と写真で詳解する。
目次
第1章 火薬と大砲の誕生
第2章 艦載砲の登場と発達(大砲はいつから船の武器になったのか;艦載砲の発達;カノン砲;帆船時代の砲戦の実際)
第3章 近代艦砲の出現(元込め砲の出現と艦砲の進化;装甲と艦砲の進化;より強力な攻撃力を持つ戦艦の出現;艦砲時代の終わり)
第4章 海戦史に残る大海戦の実際(前装式大砲が主役の時代の海戦;新式砲と装甲の戦い)
著者等紹介
大内建二[オオウチケンジ]
昭和14年、東京に生まれる。37年、立教大学理学部卒業後、小野田セメント株式会社(後の太平洋セメント株式会社)入社。中央研究所、開発部、札幌支店長、建材事業部長を歴任。平成11年、定年退職。現在、船舶・航空専門誌などで執筆。「もう一つのタイタニック」で第4回海洋文学大賞入賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YS-56
3
海戦で大砲が使われたのが、遡ること約500年。全装式の大砲から産業革命後の技術革新により後装式の大砲へ。交戦距離も初期の何十メートルから表紙のような(長門級、陸奥です。)まさに大砲という形になると三万メートル程度まで広がりました。それに伴い命中率も大きく低下し、効率性が大幅に悪化。最終的には、空母(航空機)の存在に止めをさされました。こうしたビッグガンが火を噴くところを一度は見てみたかったです。2010/08/31
pangea74
2
前半は大砲(艦載砲)の性能がどのように進化していったのかという歴史が語られ、中盤以降からは有名な海戦、レパントの海戦、アルマダの海戦、トラファルガーの海戦、第二次世界大戦中に起きた海戦の概要について解説されています。先込め式だった大砲が後装式になって砲弾の威力や性能が増していくことに伴い、船の装甲が重視されていく過程が正に「矛と盾」みたいな話でした。戦艦に大口径の大砲が搭載されるようになるも、戦闘機や魚雷の出現によって、その効力を失ってしまう時代の流れが物悲しい。2019/08/23
にゅにょらんぱ
1
やっつけ仕事が過ぎたかなという感じです。2010/09/07
しいかあ
0
同じ著者の他の本が面白かったから買ってみたんだけど、編集者と校閲がろくに仕事しなかったのか、内容の重複が多い上に、そもそも日本語がおかしいところが結構あって非常に読みにくい。ついでにOTOメララについては最後の最後に殆どおまけみたいに触れられるだけで、内容的にはほぼWW2までで終わってる。艦載砲とその運用の歴史として読む分にはカノン砲、カルバリン砲、カロネード砲の時代から丁寧に解説してあるので面白いと思う。2016/03/23
津津式
0
カルバリン砲からメララ砲まで2014/02/18