内容説明
丘を血に染めた日本兵との凄絶な7日間の死闘。
目次
沖縄戦
海兵隊、南へ
G中隊、シュガーローフへ
攻撃続行
夜間攻撃
逆襲
最前線
惨敗
E中隊の試練の日
シュガーローフ陥る
第四海兵連隊の投入
苦い勝利
忘れ去られた兵士たち
著者等紹介
ハラス,ジェームス・H.[ハラス,ジェームスH.][Hallas,James H.]
コネチカット州グラストンバリーの新聞、Glastonbury Citizen紙の編集者
猿渡青児[サワタリセイジ]
1965年生まれ、熊本県出身、東京都多摩市在住。都内のエンジニアリング系の会社に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スー
21
119米軍から見た沖縄戦。沖縄戦で最大の損害を出した第6海兵師団が戦った地獄の7日間シュガーローフの戦い、いつも圧倒的火力の前に粉砕されてきた日本軍がシュガーローフでは逆転して海兵隊は巧妙に隠されたトーチカから攻撃で圧倒され、当初は無害な低い丘が海兵隊員の墓場と化していた。丘に進軍する際は海兵隊員は仲間の遺体を踏みながら登り丘の上は両軍の遺体に覆われ悪臭を放っていて配置につけばたちまち砲弾と機銃の攻撃に晒される。ある中隊は90人で登り8人で撤退したし別の中隊は500人の犠牲を出していて隊が2回壊滅していた2020/09/03
うらなり
7
ものすごい戦いだったことがよくわかります。日本軍はみな死んでしまったので、いままで状況が良くわかなかった。日露戦の203高地のような状態に海兵隊がおちいっていたなど。2020/06/25
Ryo
6
題名の通り、沖縄戦のお話。 若い頃、学校では沖縄戦は全く歯が立たない戦いであって、一矢報いることすら出来ず制圧されたとか、特攻隊はほとんど効果のなかった無駄死にだと教わった。 しかし、この米軍側から見た沖縄戦は全く様相が違っていた。 特攻による船舶の損耗にブチ切れる海軍提督、日本軍狙撃兵の技量、計算され尽くした防御陣地。 勝つことは出来なかったかもしれないけれど、十二分に敢闘していた。 勿論、悪い事もたくさんあっただろうけれど、圧倒的な物量差の中で死んで行った人達の為にも、もっと知って欲しい物語だ。2016/05/13
harass
4
沖縄に小さな三つの丘があり米軍は独自に地名として名前をつけていた。そのうちの一つがシュガーローフ(菓子パンの一種)という。この丸裸の低い丘を超えることで首里への道を切り開きたいのだがそこには防御陣地のお手本のような強固な砦が地下に築かれていた。結局は人員と物資の豊富な米軍が多大な損害を出しながらも勝利する。一定期間の作戦を取り上げた戦記物で正直こういうのに慣れてないと読むのが辛い。あまりに多数の人間があっけなく死んで傷ついていくばかりだ。物語には主人公が必要だが現実には通して活躍するヒーローがいないのだ。2012/09/19
qsan
3
★★★☆☆ 沖縄に上陸した米軍海兵隊と日本軍とのシュガーローフと名付けられた丘をめぐる一週間に渡る凄惨な戦いの記録です。戦争の悲惨さ・残酷さというものを充分に表しています。 米軍兵士のインタビューを基に構成された戦いの記録なので、読むには非常に疲れました。2013/08/12