光人社NF文庫
巣鴨獄中記―宰相米内光政を支えた海軍大佐の茨の道

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  • サイズ 文庫判/ページ数 488p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784769826057
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

その十二年余の歴史の中で四千数百人の戦争犯罪人容疑者が拘禁され、六十人が処刑台の露と消えたスガモ・プリズン―太平洋戦争敗戦の象徴であり、その残滓ともいうべき知られざる足跡を描く。戦犯の名の下に運命を弄ばれた海軍大佐が昭和三十三年までの自らの鉄窓生活を綴り、日々の日課から労働、食事、娯楽まで、獄中生活と死刑囚たちの心情にまで迫る。

目次

第1章 鉄窓(運命の門;独房;雑房;日課;食事;衣類と寝具;日用品;入浴;散髪;散歩;面会;手紙;巣鴨塾;娯楽)
第2章 重労働(特徴;種類;職場の声)
第3章 死との対決(絞首刑;死刑囚の明け暮れ;運命の木曜日;最後の晩餐;死出の演劇;一週間の命なか;生の苦しみ;生のよろこび;忘れられぬ人びと)
第4章 試練の嵐(希望的観測とデマ;忍苦;淡い希望;春いまだし;裏切った平和条約;切られた最後の頼みの綱;虚脱・焦燥;つるの焦燥感;実質的解放めざして;さらばスガモよ)
第5章 秘話(しおきば;殉国七士墓;久保山供養塔;東条英機と観音経;法と現実の板挟み;同胞愛;人情の花束;戦犯余聞;笑話日記)

著者等紹介

実松譲[サネマツユズル]
明治35年、佐賀県武雄市に生まれる。海兵51期、海大卒。プリンストン大学留学。「五十鈴」航海長をへて海軍省副官兼大臣秘書官(米内光政)となる。開戦時、在米海軍武官補佐官としてワシントンに駐在。交換船で帰朝後は、大本営海軍参謀兼海軍大学校教官。元海軍大佐。戦史研究家。平成8年、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Ted

2
'09年5月(底本'72年4月)刊。○戦後、戦犯の汚名を着せられ、11年余もスガモ・プリズンに収監された元海相補佐官・海軍参謀・海大校長の獄中記。外地の刑務所に比べれば恵まれているが、待遇に当時の対日感情が垣間見える。“裁判”という名の報復で、アメリカが勝手に仕掛けてきた戦争のケジメを取らされ、60名の同胞が国民の代表として絞首台の露と消えた。跡地に建てられたサンシャイン60は、彼ら60名を意識したものに違いない。添付見取図で現在 慰霊碑のある公園が刑場だったことを知る。戦後の原点(出発点)がここにある。2013/06/08

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