内容説明
太平洋戦争末期、敗色濃いフィリピン攻防戦のルソン戦線に投じられた若き一学徒士官が、自らの苛酷な原体験を描いた感動の労作。陸軍航空軍の通信団司令部に勤務する一下級将校として、対米戦のゆくすえを的確に見つめ、第一線の推移を克明に在るがままに捉える。焼土に屍を晒した日本兵、比島住民たちの姿も追った戦場の真実を伝える鎮魂の紙碑。
目次
第1章 戦場へ
第2章 マニラへ
第3章 マニラを去なむ
第4章 マウンテン・プロビンス
第5章 シャングリラ
第6章 バーリッグの牧師
第7章 キャンプ・スペンサー
第8章 石もて追わるクリスマス
著者等紹介
山田正巳[ヤマダマサミ]
大正11年、愛知県に生まれる。昭和17年9月、名古屋高等商業学校本科卒業、10月、中部第2部隊(歩兵第6連隊)に召集・入隊。昭和19年1月、豊橋陸軍予備士官学校をへて見習士官となる。同年7月、水戸陸軍航空通信学校を卒業後、少尉任官、在マニラ第2航空通信団司令部勤務を命ぜられる。昭和22年1月、復員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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