内容説明
軍の脈絡その任重し。軍隊における指揮系統のつながりは、駐留間であろうとも作戦行動中であろうとも変わることなく確保しなければならない―広大な中国大陸において、戦いつつ行動する軍隊はどのように指揮下部隊との意志疎通を図ったのか。最前線で通信に従事した将校が戦場での命令伝達の実態を綴る話題作。
目次
勇躍大陸へ
軍通信隊
第十一軍通信隊
武漢攻略後の第十一軍
武漢地区警備通信網
作戦間の通信網
江南殲滅作戦
常徳殲滅作戦
湘桂作戦
広西永久駐屯
湘桂反転作戦と終戦
復員待機
復員
著者等紹介
久保村正治[クボムラショウジ]
大正7年、神奈川県に生まれる。昭和15年、浜松高等工業学校電気学科卒業、国際電気通信(株)入社。16年、電信第1連隊入営。17年、中支派遣野戦電信第9中隊に転属、陸軍少尉任官。20年、中支派遣電信第13連隊に転属、陸軍大尉。21年、第11軍司令部に転属、復員、復職する。52年、国際電信電話(株)を定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スー
18
3筆者は中国戦線に派遣された通信隊に所属していた。中国戦線も太平洋に負けず劣らず悲惨だったが勝つこともあり比較的有利に進められる場面も見られたのが印象的でした。通信隊は必要とされる場所に派遣され無線や有線を使い通信を確立して部隊と共に移動する。移動手段はトラックや馬そして苦力を使って無線機やバッテリーや銅線を運ぶが苦力はそのへんの車夫を拐うように連れて行ったそうですが筆者達は中国軍が車夫を装いスパイを紛れさせてると疑っていたようです。2024/01/14
好古
2
著者は通信隊の少尉として大陸に従軍した。任務の性質上、派手な戦闘はあまり出てこないが、通信隊は進軍に合わせて電柱を立て電線をつないでいく。戦争の一種の大土木事業としての側面を垣間見せる。また部署間のいざこざもあり別の本で軍とは巨大な役所でもあるという感想を得たがここでも企業というか、まさに役所の部署同士のやりとりのような光景を見ることができ「戦争」というものが単なる砲爆撃や戦闘の応酬だけではない、ある種国家の一大事業としての戦争全体像の輪郭を垣間見せてくれる。2025/01/30
寅次郎
1
人から薦められた一冊ですが携帯電話、PCモバイル全盛の昨今!作戦展開中の通信の重要さを実感させられた一冊になりました。2009/06/23
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