内容説明
偉大なる国力を背景にして、その重厚な性能を太平洋の空にいかんなく発揮した傑作機ヘルキャット。一九三〇年代から手がけられた艦上戦闘機の頂点に達したF6Fの誕生までのグラマン社開発者の苦難の道のりを描いた話題の技術戦記。日本機群を壊滅させた“実力の名機”の全貌を写真・図版を駆使して詳解する。
目次
はじめに 米海軍の名機「ヘルキャット」
1 ビヤダル型戦闘機のデビュー
2 F4F苦難の開発
3 「零戦」と対決して敗退
4 F6F「ヘルキャット」誕生
5 日米、空の死闘
6 太平洋の空を制す
7 “零戦神話”の崩壊
8 朝鮮戦争とグラマン
9 その後のグラマン社
著者等紹介
鈴木五郎[スズキゴロウ]
1924年7月13日、京都府中舞鶴生まれ。1943年6月、大日本飛行協会横浜飛行訓練所(学生航空連盟)で水上機の操縦訓練を受ける。1944年8月、三重海軍航空隊2期飛行予備生徒隊入隊。1948年9月、東京大学文学部卒業。その後小学館児童編集部を経て読売新聞社出版局に勤務。1979年、定年退職。現在、航空史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yasuhisa Ogura
1
零戦の最大のライバルと言えば、F6Fヘルキャット。開戦から約1年半後くらいから本格的に運用されるようになったこの機体により、零戦は大いに苦しめられた。本書は、ヘルキャットと製造したグラマン社の歴史を解説したもの。改めてヘルキャットと零戦が、真逆の設計思想を持つことが良く分かる。すなわち、だれでも容易に製造することができ、操縦も容易なこと、そして搭乗員の安全を重視していることなのである。戦闘機の設計思想にも、日米の価値観や思想の違いがストレートに表れているのである。2014/06/07
Weber Klutz
0
本来F8FはFw190を参考に作ったことが書いてなかったのが残念2012/09/25