内容説明
メイクテーラの決戦に敗北し、英印軍の追撃をうけながら敗残の道を辿る日本軍。薬品も治療器具も涸渇し、食糧もなく、数多の傷病兵を抱える野戦病院において不眠不休で診療にあたる若き見習士官。栄養失調、風土病等々、猖獗をきわめる最悪の戦場の只中でメスを握った軍医の苛酷なる青春を描いた感動の戦場報告。
目次
第1章 赤紙が来た日
第2章 魔のバシー海峡
第3章 インパールの落武者
第4章 軍医の宣撫工作
第5章 修羅の日々
第6章 運命の選択
第7章 濁流滔々の河
第8章 炎の中の青春
著者等紹介
三島四郎[ミシマシロウ]
大正9年、広島に生まれる。旧姓、田辺。昭和18年、岡山医科大学卒業、同大専門部副手。同年12月、岡山市立市民病院勤務。翌19年6月、応召、見習士官を命じられてビルマに赴く。20年8月、ビルマで終戦、軍医少尉。22年9月、復員。岡山市立市民病院に復帰。25年、岡山大学医学部専攻生となる。広島県立安芸津病院外科部長、玉野市立玉野病院医務課長を歴任。37年1月、国立鳥取療養所所長に任じられ58年4月まで勤務。辞職後、名誉所長の称号を授与。昭和58年10月から平成7年3月まで、日立造船所因島診療所で産業医として勤務。日本外科学会認定医。医学博士。平成14年5月歿
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感想・レビュー
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スー
17
2筆者は見習士官の軍医として狼兵団に配属されサイパン島の失陥後レイテ海戦の最中に鈍足輸送船で出港するが潜水艦の妨害で帰港したりやっと台湾に着いても足止めされルソン〜マニラそしてやっとビルマに着くが前線ではなく後方で現地人と触れ合ったり慰安婦の性病検査に追われる所までが中盤で後半は戦闘も佳境に入り負傷兵の治療に追われ負傷兵を連れて転戦を命じられるも辻政信と思われる参謀に敵前逃亡と斬首されそうになったり軍司令官逃亡の混乱が書かれています。筆者は恵まれていたのかビルマ人の優しさと食べ物がビルマが豊かなせいか2023/01/04
OMO
0
面白さ:○ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2021/05/31