内容説明
日米最後の決戦場沖縄―死闘三ヵ月、住民をも巻き込み、日米あわせて二十万の死者を出した戦闘の実相を描きつつ、戦火のもとで苦悩する沖縄防衛軍司令官の人間像を綴る。精鋭師団抽出による戦力弱体化のなかで、決戦か持久かに揺れる三十二軍を担い、人知のかぎりを尽くして事にのぞんだ牛島軍司令官の素顔。
目次
序章 別れの宴
第1章 天に仕える心
第2章 決戦の島で
第3章 戦雲急迫のとき
第4章 軍司令官の裁断
第5章 玉砕への道
終章 摩文仁の丘
感想・レビュー
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oooともろー
3
本土のために死力を尽くしたことは間違いないが、最後の場面など美化し過ぎでしょう。現地の「ひめゆり」の方に直接お話をうかがったことがありますが、「海軍の太田はいい人だったが、牛島は許せない」とおっしゃっていました。2016/08/03
jj
1
ウドサア牛島満軍司令官の濃い内容を期待し過ぎました。予想以上にアッサリした内容で物足りない感じでした。後半、金城芳子さんと山本義中少尉のエピソードが記載されていて、むしろこちらに興味が行ってしまいました。(戦後34年ぶりに再会したと思います。)ただし、反戦・戦争の悲惨さ残酷さは十分理解可能です。一般人を巻き添えにした軍の責任などなど、自虐的内容もお約束通りあります。一般人を大虐殺したのは日本兵でなくて米軍なのでは?とついツッコミを入れたくなりますけど...。著された時代ではこれが限界なのですかね。2015/12/06