内容説明
『玉砕すべきも瓦全なること能わず』の美名の下に、太平洋戦争において積み重ねられた玉砕戦―酸鼻を極めた悲劇の戦場、マキン、クエゼリン、タラワなど十一の島々で、“太平洋の防波堤”として米軍の物量攻撃と対峙した守備隊将兵の肉声で綴る感動のノンフィクション。白砂に刻まれた兵士の血と汗の跡を辿る。
目次
1 タナンボゴ島―南の孤島に散った横浜航空隊
2 アッツ島―嵐と霧と雪の中の死闘
3 マキン島―死してなお勝利をおさめた
4 タラワ島―米軍が味わった珊瑚礁の恐怖
5 クエゼリン島―ロケット弾に野望砕かる!
6 エンチャビ島―ブラウン環礁に死の空爆
7 ロスネグロス島―アドミラルティに迎え撃つ精強部隊
8 サイパン島―戦車第九連隊、海を渡る
9 テニアン島―真夜中の逆襲部隊
10 ペリリュー島―海中伝令、死の海六〇キロを渡る
11 硫黄島―黒砂に刻まれた戦士たちの命
著者等紹介
佐藤和正[サトウカズマサ]
昭和7年、北海道に生まれる。満州国新京特別市(現在の長春市)で終戦を迎える。日本大学芸術学部を卒業、河出書房入社。昭和37年より文筆活動に入り、ノンフィクションを中心に執筆。平成3年10月歿
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感想・レビュー
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植田 和昭
4
タナンボコ、アッツ、マキン、タラワ、クエゼリン、エンチャビ、ロスネグロス、サイパン、テニアン、ペリリュー、硫黄島の玉砕戦が書かれていました。特に印象に残ったのは、ペリリューの決死の海中伝令60kmです。パラオ本島との間は潮流が激しく、ここを泳いで渡ったいうのは、超人的なことだと思います。どこもまだ行ったことがないのでいつかは慰霊に訪れたいです。 2016/09/03
ミリオター
1
11の玉砕を生存者のエピソードも交えながら見ていく一冊。1つ1つの話は250頁を11分割する都合で短いが、玉砕の悲惨さ、太平洋の島嶼戦がいかに人間の限界を露わにするものであるかが理解できる。 日本兵の鬼の様な粘りは今の日本人には失われたものであると感じた。2024/12/30
VC
0
心臓を刺してもなかなか死ねない。まぁそうだろうねぇ2011/10/21
奥 清衡
0
並盛。
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