内容説明
一対十五の戦いと称された“地獄の戦場”の参謀として作戦の中枢にあり、難戦苦闘の逆境下の軍首脳たちの姿をとらえた迫真の手記。猛烈なる敵の砲爆撃下に、孤立無援の死闘三ヵ月の果て、有史未曾有の玉砕戦を演じた雲南戦線の悲劇を描きつつ、敗退あいつぐ戦場を凝視した司令官や参謀長、師団長の肉声を伝える。
目次
雲南へ
師団参謀として
情報活動の日々
インパール作戦
戦力増強
ミートキーナの危機
死の谷フーコン
万骨枯る
断作戦発令さる
水上少将は死守すべし〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フンフン
6
大本営作戦班員だった高山信武中佐は、 「要時要点に戦力を結集することは用兵の鉄則である。(略)対米正面に指向された全般陸軍兵力が、大陸方面ならびにその他の正面と勘案し、主決戦方面にふさわしい兵力を充当せられたものとは思えない。(略)敵の当然来攻を予想された比島、サイパン、沖縄等には、早期に十分な戦力を投入すべきであったろう」 と回想している。当ったり前だがねー。ビルマに兵力分散する意味なし。「ヘボ将棋、王より飛車をかわいがり」というけれど、王より桂馬をかわいがるレベルだがね~。 2023/05/04
カラヤ3
2
陸大卒業エリート参謀のビルマ戦記。参謀という高級将校なので兵隊の極限の飢えも軽く書いてる。また、著者が出したわけではないが「死守」命令とか前線の敢闘に血涙を絞ったとか上級組織の無策無能が精神主義にへどがでる。これだけ兵隊を粗末にしたら戦後日本で軍隊アレルギーが生じたのは当たり前だ。今も上級国民は一般国民を使い捨てて顧みない体質は変わっていないだろう。2021/09/21
ビタミン
0
★★★☆☆ 池袋のブックオフにて購入 他の回想録と違って主観があまり入ってないように書いてあった 流石元参謀2024/11/24
OMO
0
面白さ:△ 興味:◎ 読みやすさ:△ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2020/01/14