内容説明
ジェット機の誕生から、第二次大戦中に実用戦闘機となった英国のミーティア、独のメッサーシュミットMe262をはじめ現代の空を駆けぬけるF15、F16まで、ジェット戦闘機を徹底解剖。朝鮮戦争の初のジェット機空中戦、F86対ミグ15、30ミリガトリング砲など、歴史から装備メカニズムの全てを図版で綴る決定版。
目次
第1章 「ジェット」への挑戦
第2章 夜明けの流星P‐80
第3章 F‐86からF‐15へ
第4章 日本の主力戦闘機
第5章 機関砲とミサイル
第6章 レーダーの戦い
著者等紹介
立花正照[タチバナマサテル]
昭和2年、東京に生まれる。早稲田大学理工学部をへて、35年、米軍極東空軍補給司令部立川基地勤務。設計部、工場管理技術部、企画訓練課題顧問を歴任。航空雑誌「エアワールド」取締役。軍事技術評論や軍事評論に活躍する。平成元年4月、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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イプシロン
25
1941年に世界ではじめて実用化されたジェット戦闘機Me262などを第1世代とするなら、現在は第5世代の時代となる。世代を分ける明確な基準はないが、超音速性能を獲得したのが第2世代。電子戦機器、ミサイル装備が標準となり、データリンク能力を持ちはじめたのが第3世代。電子戦機器、ミサイルなどが飛躍的に進歩し、データリンク能力、夜間を含む全天候での運用がほぼ確立されたのが第4世代。ステルス性、超音速巡航をもつのが第5世代となる。第4世代機の代表といえるF-15が運用開始したのは1976年。約44年前になる。2020/12/17
Arisaku_0225
8
副題に「航空テクノロジーの秘密」と銘打ってあるだけあってFCSや各種兵器システムの解説がとても詳しく載っていてタメになる。面白いのが、各国ごとの戦闘機翼面荷重を戦闘機開発年数ごとにプロットしたグラフがあり、各国や当時のトレンドが垣間見ることが出来て面白い。私が手に取ったのは99年の本でステルス云々の話はほぼ皆無に等しい点や、取り上げる機体が西側(というよりアメリカ)が主なのは致し方あるまい。2022/07/19
ヴァン
6
ジェット戦闘機の開発を初期から現代までをたどり、後半では、ミサイルやレーダーシステムのしくみを詳述する。戦闘のために進化した航空機が運用のために精緻なエレクトロニクスに支えられている冷厳な現実がわかった。2017/07/11
χ
2
後半の詳細さに目を細めた(あるいは閉じたくなった)。知識を活かしたいなら航空自衛隊に入るしかないのでは2011/05/11
hibimoriSitaro
1
再読。1999年7月初版。ジェット戦闘機はその黎明期He280から当時の新鋭F-20までの開発史である。自衛隊機にも一章割いてある。ほんほんと楽しく読んでたら,後半機関砲とミサイル・レーダー解説の章が始まって,ん? どわーっ,ここを先途とばかりに繰りだされる怒濤の情報洪水・テクニカルタームの奔流に一も二もなく流される。ともすれば落語『金明竹』のお家はんのように意識が飛んでしまうのだった。著者が書きたかったのは絶対こっちだ。いやー,すさまじい(褒め)。ミリタリファンにお薦め(いや当然この本は知ってるわね)。2023/02/10