内容説明
昭和十九年夏、米内光政の密命をうけ、終戦和平の道を模索した海軍良織派の鬼才が描く太平洋戦争の真実―日露戦争以来の米国の対日戦略の変遷をとらえ、軍縮会議から仏印進駐へと続いた混沌とした内外の情勢の中で、対米戦争へ突入する過程を浮き彫りにした話題作。東条内閣倒閣運動と終戦工作の裏側も綴る。
目次
第1章 太平洋開戦と日本側の経過
第2章 米国の対日政策と作戦計画
第3章 正史にこぼれた問題
第4章 仏印進駐と海軍の内幕
第5章 戦争終結への模索と難航
第6章 余燼
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
波 環
1
読みたいリスト去年の4月読み始め6月。同時代の他の著書を読み進めてうっすら理解した上でようやく読み終えた。諦めなくてよかった。今起きてるの企業内権利闘争でも表に出てきた話しか理解できないのに、終戦時の現場のやりとりを私見と客観資料を交えて書いてあってわかりにくい。海大首席の頭脳で理論整然と『当然、知ってますよね?そこから始めますよ』で進んでいくので基礎知識がないとわからないと思う。内府とか原田男とか言われてもわからない。この著者が持病があり艦隊勤務にならなかったから残せた時代の証言に感謝したい。2015/02/08