内容説明
戦争という極限状況下で発揮される最高度の知恵と暴力―人類史上最大最悪の戦争の隠された歴史の謎を、外務省北米課長、英帝国課長、情報部長などを歴任し、ミズーリ号の降伏文書調印式に重光葵とともに列席した元外交官が、スターリン、ヒトラーなど各国要人と相見えた貴重な体験をもとに描く戦慄の話題作。
目次
大戦前夜のスターリン
ヒトラー暗殺団
独裁者「死の結婚」の周辺
スターリングラードの亡霊
獄裡のナチス領袖
死体が戦功をたてた話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フンフン
6
これはなかなかおもしろかった。ビスマルクの曽孫のたどった数奇な運命は、日本のシベリア抑留者の洗脳から帰国後の運命と重なって、とくに興味深かった。2022/06/25
こまったまこ
5
著者は戦前から戦後にかけて活躍した外交官。吉田茂、重光葵、松岡洋右、東郷茂徳などの大使、外相の元で日本の外交を見てきた人物。彼が補佐した人たちの外交秘話を期待して読んだがそれに該当するのは一話目のみ。松岡洋右とスターリンの日ソ中立条約締結までの経緯が面白い。スターリンを相手にしても傲岸不遜ぶりが揺るぎない松岡洋右がいい。他はヒトラー暗殺未遂事件、ソ連の捕虜になり赤化しかけられたビスマルクの孫、ニュルンベルク裁判の被告達など、ほとんど知らなかったことばかりなので興味深かった。一番怖いのはソ連だと思った。2016/03/31
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