内容説明
“赤い男爵”と謳われ、伝説的なエピソードにあふれた第一次大戦の空の騎士・リヒトホーヘンから、太平洋戦争の日本海軍撃墜王坂井三郎まで、戦闘機乗りの神髄を極めた二十人のエースたち。一次二次大戦の各戦線で大空を制した空の剣豪たちの技術と思考を軸に、そのロマンに満ちた人生模様を綴る感動の空戦記。
目次
天駆ける騎士“レッドバロン”―リヒトホーヘン大尉
フランスの殺し屋―フォンク少佐
情け知らずの空戦理論者―マノック少佐
世界最高記録を作った超エース―ハルトマン少佐
青春を燃やした“アフリカの星”―マルセイユ大尉
信望厚き大空の名将軍―ガーラント中将
チェコの空戦技術者―ノボトニー少佐
南アの名射手“空飛ぶ水兵”―マラン大佐
両脚義足の硬骨のエース―バーダー大佐
知られざる“赤色”のエース―ポクルイシュキン大佐〔ほか〕
著者等紹介
鈴木五郎[スズキゴロウ]
大正13年7月、京都府東舞鶴町に生まれる。昭和19年、三重海軍航空隊二期飛行科予備生徒隊入隊。23年、東京大学文学部西洋史学科卒業。24年、小学館に入社(児童編集部)。33年、読売新聞に入社、54年、退社
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感想・レビュー
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白義
9
現代の空戦において、もはや両大戦期のような空のエースたちはそれほど現れないだろうと言われている。また、総力戦時代において、その必要とされる技量ゆえに古典的な騎士道的世界観を保っていたのが撃墜王たちであることが、リヒトホーフェンやマルセイユ、クロステルマンといった個性豊かな面々のエピソードから伝わってくる。中でも義足でありながら二十一機撃墜の戦果を挙げた英国のバーダー大佐など、ガーラントとの出会いと再会も含め印象深い。有名どころは某パンツアニメの美少女でビジュアルが再生されてしまう2013/09/27
U-G.Kintoki
0
面白かった。ただ、後ろに行けば行くほどあっさりし過ぎな感があるせいか、物足りない感じもする。2014/08/20
tomdam
0
プロペラ空戦は騎士道精神にあふれている。個人を大事にしない日本軍が印象的2013/04/11
きのきの
0
一人一人のエピソードが簡潔に。いろんな人生や記録があって、これだけのメンバーに絞るだけでも大変だったろう。戦争の産物とはいえ、記録と記憶に残った人々の、その生き様やポリシーは、普通の生活でも活かせるはずで、活かしていかないといけないのではないか。2011/11/27
colthearts
0
第1次・第2次・太平洋戦争で空を駆けたエースパイロットたちの出生とエピソード集(伝記というほど詳しくはない)といった感じ。 この時代は国vs国の視点でしか見たことがなかったために、このような人々のお話は素直に面白い。 無骨で冷たい感覚しかないと感じていた近代戦争の中でも、やはり戦国や三国時代のような華は存在していたのだと実感。 あくまで戦うのは機械ではなく人であって、そこには精神がしっかりとあるんだ、と。 もう少しこのような類のものも突き詰めていきたい。2009/12/01