感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yk_yosuke
1
知謀の人・秋山真之は、米国留学時に海軍戦略の権威・マハン大佐から「海軍戦術は、古今海陸戦史を学び、自分なりの原理原則を築く事が肝要」との教えを受け、古今東西兵書の研究、米西戦争観戦等の経験から日露戦争の海軍戦術や海軍の教範たる「海戦要務令」が生まれた。2015/04/29
畝傍
1
海戦要務令のためだけに買ったのだが、本編も意外と(?)楽しく読めた。巷間言われるような海軍兵学校の教育硬直化は仄聞していたが、海軍大学校の詳細は余り知らないところもあった。大半は既知の話であったが…。 目的であった海戦要務令、確かに(制定当時は)非常に参考になりそうな具体的なものであった。航空機の役割は度々指摘がある通り殆ど言及がないが…。2015/02/28
unflyable
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海軍は戦術を重視しすぎて戦略を疎かにした。また、その戦略も予算確保を目的としており、真剣に考えられたものではないとしたもの。 教育内容に関しては大したことは書かれていないが、実際に経験者だけあって、大戦時の体験談は読んでいて興味深い。 付属の海戦要務令は永石正孝海軍大佐(当時)による昭和7年頃のノートが元ネタだと考えられる。これは、第4改正向けたものと思われ、昭和期の海戦要務令が全て失われている現在に於いてその一端を窺える珍しいもの。2019/04/12