内容説明
陸軍航空のメッカ・航空技術研究所で試作機の審査に携わり、実戦部隊では整備隊長としてキ84の稼働率100%を達成した整備のエキスパートが、自らの経験に加え、当時の担当者に取材して先人たちの夢と苦闘の跡をたどった知られざる記録!
目次
第1章 軍用飛行機はこうして生まれた
第2章 輸入機の模倣時代はつづく
第3章 自主航空新時代が始まった
第4章 わが青春の忘れられぬ愛機
第5章 パイオニアの辿る道は常に茨だった
第6章 名戦闘機「隼」は苦難の生涯を送った
第7章 わが「鍾馗」はなぜ悲運だったのか
第8章 名誉を保持した傑作機を称える
第9章 液冷戦闘機「飛燕」はスターダムにのしあがった
第10章 戦争は科学技術の進歩発達を早めた
第11章 本土決戦機「疾風」は泣いている
著者等紹介
刈谷正意[カリヤマサイ]
大正7年、高知県に生まれる。昭和9年2月、所沢陸軍航空飛行学校第一期技術生徒として入校。昭和11年11月、陸軍航空技術学校(改称)同上課程卒業。朝鮮平壌飛行第六連隊付。昭和12年7月、独立飛行第9中隊付、日支事変出動。昭和14年3月、陸軍航空技術研究所付。キ44、キ43、キ51等の審査に従事。昭和15年3月、陸軍航空整備学校第一回甲種学生に入校、同5月卒業。昭和16年10月、独立飛行第四七中隊付(キ44)。12月、大東亜戦争参加のためサイゴンへ向かう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roatsu
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陸軍技術将校としての本流を歩みつつ、前線部隊で辣腕の整備隊長も務めた机上・現場の第一人者といえる著者の面目躍如の一冊。揺籃期から大東亜戦争敗戦まで、技術将校としての幅広い知見が冴える帝国陸軍航空史として実に面白く、現代に於いても科学技術に携わる者であれば一度は目を通すべきでは。得難い経験から得られた叩き上げの知恵というべきものが展開される。二式戦の戦地テスト部隊である独飛47中隊から、拡大された飛行第47戦隊まで二式戦、四式戦という重戦を装備した部隊の整備隊長を務め、特に四式戦を現代に通じる管理手法で整備2017/10/07