内容説明
肉を切らせて骨を断つ。駆逐艦と魚雷と軽巡が一体となって織りなす必勝の肉薄魚雷戦法!一水戦から六水戦まで。神通や那珂、川内阿武隈に名取夕張ら旗艦軽巡に率いられて、身は小なれど駆逐艦4隻一隊12隻が一致協力、酸素魚雷に生命を託し、敵艦隊に夜襲突撃せんとした水雷屋たちの心意気。日本海軍の伝統精神をになった精鋭たちの気質と戦場の実相!
目次
私は“水雷屋”九三式酸素魚雷との五年間(大熊安之助)
闇夜を彩ったベララベラ沖の魚雷決戦(原為一)
肉を斬らして骨を断つ駆逐艦「江風」の闘魂(長井一雄)
第三水雷戦隊「綾波」ガ島沖への突撃行(小池英策)
六水戦「夕張」副長ソロモン海の九ヵ月(島田英治)
ここにひとり“水雷屋の神”ありき(原為一)
第一水雷戦隊の足跡と思い出(大森仙太郎)
あゝ旗艦“水雷戦隊司令部”二十四時(板谷隆一)
伝家の宝刀“夜戦”こそ連合艦隊の必勝法(小池英策)
艦隊決戦に放った雄大無比の一斉魚雷戦(小柳冨次)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
usanosuke
7
敵艦に肉薄し、勇猛果敢に雷撃によって一気に撃滅する水雷戦隊は、軽巡を旗艦とし、12~16隻の駆逐艦で編成する艦隊である。現在において、日本の軍艦では圧倒的に戦艦大和が象徴的に扱われるが、実際は大艦巨砲の大和に活躍の場はなかった。むしろ、警戒、対空、対潜、輸送護衛任務など大小のさまざまな作戦に参加し、活躍したのは、機動力に富んだ水雷戦隊だ。ワシントンとロンドンの軍縮会議で戦艦や空母などの主力艦を制限されたことで、日本は米国の圧倒的な量に対して、戦術と驚異的な性能の魚雷を作り出すことで対抗した。(続く)⇒2017/11/05
ごいんきょ
5
本来の働きが出来なかった水雷戦隊。 不本意な戦いにもかかわらず、皆さん立派でした。2018/02/18