内容説明
米軍上陸地点で激闘をくり返したサルミの戦い、幽鬼のごとく密林をさまよったホーランジア撤退、ほとんど敵と戦わず壊滅したマノクワリ部隊、死屍累々の200キロを踏破したイドレ転進、わずか260名で決行された北岸作戦、傷病兵のみで後送と開墾をつづけたソロモン残留部隊など、西部ニューギニアの各地から辛くも生還した日本軍将兵が語る地獄の戦場の実相。
目次
サルミの戦い―第三六師団(雪部隊)、東北健児たちの戦い
ホーランジア撤退―地獄の転進日記
マノクワリ全滅記―第二二一連隊第三大隊の壊滅の記録
イドレへの転進―幻の転進 西部ニューギニア戦私記
「南の島に雪が降る」余聞―マノクワリに咲いた花
歩兵第二二一連隊壊滅す
ソロン北岸作戦―参加兵力二六〇人の無謀な作戦の実態
ソロン残留記―私のニューギニア戦、あの日を生きて今
軍旗を捧持した連隊が泥棒部隊と軽蔑されて
著者等紹介
久山忍[ヒサヤマシノブ]
昭和36年生まれ。記録家。硫黄島戦生き残りの海軍中尉・大曲覚氏と出会ったことを機に、作家活動をはじめる。戦場体験者の証言を記録し、証言者の原稿校正を経た後に作品を発表するという独自のスタイルで、特に戦争体験者から広く支持されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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