内容説明
次代の連合艦隊司令長官と目された逸材・山口多聞少将―幼少時代より級友たちから一目置かれ、海軍兵学校の荒武者ぶり、米国駐在武官としての見識を持つ航空隊司令官として、太平洋戦争緒戦の勝利からターニング・ポイントといわれるミッドウェー海戦で敢然と敵に立ち向かい海に果てるまで、卓越した戦闘指揮ぶりを発揮しつづけた名将の生きざまと海戦の実相を描く。
目次
第1章 真珠湾奇襲(ハワイ作戦始動;最後の図上演習 ほか)
第2章 闘将への道程(東郷平八郎をめざす;第一次世界大戦で地中海へ ほか)
第3章 破局の序曲(南方作戦;大きな教訓 ほか)
第4章 ミッドウェー海戦(史上最大の作戦;巨大な罠 ほか)
著者等紹介
松田十刻[マツダジュッコク]
昭和30年(1955)、岩手県盛岡市に生まれる。立教大学文学部卒業後、新聞記者などを経て執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
18
勇敢で、家族思い、部下思いな武人の中の武人という感じで、かっこいい司令官だと思いました。山本五十六長官と同じ側の意見を持たれていたので、2人がトップに立ってミッドウェー海戦を戦ったらきっと違った戦果をあげていただろうな思います。とても賢くて優秀な軍人を失った感が強く残りました。私が軍人でも山口司令官の部下として戦いたいと思えます。2015/03/29
手押し戦車
15
戦争とは平時とは異なる。下手な優しさは事をややこしくしてしまい結果として多くの味方を犠牲にしてしまう。戦争は平時の優しさを捨て上官としての決断を下し部下に現場を押し付けるのではなく自らも先頭に立ち敵に向かっていく闘争心は日本や家族を一日でも長く守りたいと言う本当の優しさと願いからくる行動だったのかも。最後は船と共に沈む前に部下に感謝の言葉を伝え同時に部下から紐を貰い覚悟を決めいた、最後の言葉が感謝だったのが凄い。本当に平時は優しく思いやり溢れ家族想で愛妻家で部下思いの行動を常日頃からしていた立派な人。2014/12/03
Mikarin
5
個人的な私見だが、21世紀半ばを過ぎ、NHKの大河ドラマで(その時残っていて)太平洋戦争ネタがそろそろタブーでなくなったら、必ずや1度は取り上げられる人物だと思う。最後の戦い様といい、散り方といい、楠木正成や赤穂浪士の様に、日本人の琴線に触れる、滅びの美学を感じさせる。更にいうと、50年後あたりの歴史教科書に載っている人物だと考える。2015/02/18
Masataka Nabeshima
3
山口多聞少将が連合艦隊を指揮していたら、日米の戦争結果は変わっていたかもしれないくらい、すごい指揮官だと思います。2010/11/02
h t
0
飛龍がー2015/06/29