内容説明
原爆投下は回避できたのか。そして原爆投下がなかったら…。ヤルタの密約、和平工作、原爆投下、ソ連の参戦、ポツダム宣言、無条件降伏―敗戦の年の日本と連合国の事情を、内外の資料を駆使して徹底的に解明する驚愕の歴史。
目次
第１部 和平工作とソ連の参戦（ヤルタの密約；ソ連に和平仲介を打診 ほか）
第２部 降伏の条件（ルーズベルトと無条件降伏；「無条件降伏」の修正問題 ほか）
第３部 原子爆弾（マンハッタン・プロジェクト；原爆の投下 ほか）
第４部 敗北（米軍、最後の攻勢；条件付ポツダム宣言の受諾 ほか）
著者等紹介
左近允尚敏［サコンジョウナオトシ］
鹿児島生まれ。横須賀中を経て、１９４３年海軍兵学校卒（７２期）。重巡・熊野航海士、駆逐艦・梨、初桜各航海長を勤め（熊野、梨は乗り組み中に沈没）、１９４５年終戦、海軍大尉。１９５２年海上自衛隊に入り、インドネシア防衛駐在官、練習艦隊司令官、統合幕僚会議事務局長などを歴任し、１９７９年退官、海将。１９８０年から産経新聞客員論説委員、（財）平和・安全保障研究所研究員を経て、同研究所評議員、日本国際フォーラム政策委員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中将(予備役)
0
元海軍大尉、戦後海将となった筆者の終戦工作分析。誰もが程度は違えど戦争が続かないことは認識していた中、決断出来なかった状況が嘆かわしかった。藤村-ダレスの交渉について、藤村中佐の手記に疑問符が付けられていたことと、連合国側要人の発言は興味深い。開戦前からずっと外務省の暗号が解読され続けていたのは遺憾。そして何より敗戦時の決断が望んだ、後々の復興は完遂されたのか自問したくなった。2013/05/12
