内容説明
国家誕生に生命を賭けた天才戦略家の生涯―発掘された石原直筆の新史料をもとに、その人間像に迫る異色の歴史人物伝。
目次
第1部 ナポレオンを愛した男(石原式勉強法;ライカを片手に;国難、ベルリンで知る)
第2部 王道楽土への道(関東軍参謀;満州事変前夜;満州事変予定変更;満州国成立)
第3部 三宅坂の四季(石原参謀本部作戦課長;ハルピンの秋;大連特務機関;経済五ヵ年計画)
第4部 夢駆ける(北満ユダヤ国家構想;建国大学の構想;満州二世への遺言)
著者等紹介
早瀬利之[ハヤセトシユキ]
昭和15年12月15日、長崎県生まれ。昭和38年、鹿児島大卒。雑誌記者、編集者を経て、昭和55年に文筆業へ。日本ペンクラブ会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまさん
1
「石原が参謀長だったら、日本は負けていなかっただろう」参謀本部内で、蒋介石の立場をよく理解している石原が「中国と戦うな!」と言って大激論したことを知らなければならない。北支も租界も捨て全軍を引き揚げて蒋介石に陳謝降伏して満州国を立て直し、民族が協和して「王道楽土」の満州合衆国を築き上げていただろう。そうなれば海軍の南方進出も太平洋戦争もおきていなかった。旧幕府側だった庄内、会津若松という出身地が、彼を中央に取り寄せなかったと見られる。NHK大河ドラマ「八重の桜」の次は、石原莞爾の出番かもしれない。 2013/06/18