内容説明
本書は、自動車や家電部品あるいは情報化社会を支えるコンピュータ、携帯電話などのモバイル機器の部品製造に利用されているめっき技術の入門書。めっきは学問的には化学、電気化学にもっとも近いと考えられているが、実際には金属、機械、電気などあらゆる知識が要求される“雑学”の中に入るともいわれている。執筆陣は、現在日本を代表するめっき技術に関係する第一線の研究者。内容的には、製造現場に所属する新入社員やまた製造部門に所属しない文系の人にも理解できるように、めっき技術の基礎からエレクトロニクス分野‐プリント基板などでの最先端めっき応用技術までをやさしく解説している。
目次
第1章 めっきとは
第2章 めっきの基礎知識
第3章 主な電気めっき
第4章 銀鏡反応と置換めっき
第5章 主な無電解めっき
第6章 プラスチックへのめっき
第7章 めっきによる機能性膜の展開
第8章 先端技術への応用例
第9章 めっきの現場を見てみよう
著者等紹介
斎藤囲[サイトウマモル]
1966年横浜国立大学大学院修士課程電気化学専攻修了。工学博士(大阪府立大)、技術士(金属部門)。1953年関東学院事業部(現在の関東化成工業(株))に入社、日本のめっき工業の戦後黎明期から、自動車部品へのめっき、プラスチック上のめっき、プリント配線板製造技術などの研究開発および公害防止業務に従事した。1975年関東化成工業(株)取締役技術部長を退職して中村経営研究所((株)ハイテクノの前身)に移籍、以後コンサルタント業務に従事している。1977年東京都京浜島に建設された環境保全型の中央鍍金工業団地の基本設計に参加した。(株)ハイテクノ発行のビデオめっき教室(ビデオ97巻、DVD22枚)の制作を監修した。現在、株式会社ハイテクノ代表取締役として40年の歴史をもつ上級表面処理技術講座を主催している
本間英夫[ホンマヒデオ]
1968年関東学院大学工学研究科工業化学専攻修士課程修了。同年より助手、専任講師を経て、82年大阪府立大学で工学博士の学位を授与された後、関東学院大学工学部・物質生命科学科教授に就任。表面処理の分野、特に「めっき」の研究を精力的に行い、プラスチックへのめっきをはじめとして各種材料へのめっき方法を確立、特にエレクトロニクス実装技術の発展に大きく貢献した。めっきに関する論文は200報以上。国内外の主要な関連学会の学会賞、論文賞、技術賞、神奈川文化賞など多数の授賞歴を持つ。現在、同大学表面工学研究所所長も兼務
山下嗣人[ヤマシタツギト]
1968年関東学院大学工学専攻科工業化学課程修了、横浜国立大学工学部研究生、東北大学工学博士。1972年横浜国立大学工学部電気化学科助手、1979年関東学院大学工学部工業化学科専任講師、現在関東学院大学工学部物質生命科学科教授。横浜国立大学大学院工学府・芝浦工業大学工学部非常勤講師。神奈川県産業・防災教育に約30年間携わる。電極反応の基礎と応用、エネルギー変換(電池)、機能性薄膜の作製と表面改質、工業電解プロセスに関する研究論文100報以上
小岩一郎[コイワイチロウ]
関東学院大学工学部物質生命科学科教授。1982年早稲田大学理工学部応用科学科卒業、1987年早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程応用化学専攻工業物理化学研究修了(工学博士)、1986年から1988年まで、早稲田大学理工学部助手として勤務。1988年から2005年まで、沖電気工業株式会社で研究開発に従事、その間、1997年6月‐2002年3月早稲田大学各務記念材料技術研究所客員助教授、2003年10月‐2005年3月、早稲田大学客員助教授を兼務。2005年4月より、関東学院大学工学部物質生命科学科教授、(早稲田大学客員教授)として現在に至る。国内外の主要な学会誌に論文100報以上、特にエレクトロニクス分野での薄膜材料の応用を中心に検討(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 政子、頼朝の妻