著者等紹介
バッゾーリ,キアラ[バッゾーリ,キアラ]
作家、舞台演出家。長年、社会的なテーマの演劇作品を手がけてきた。近年ではドキュメンタリー映画『Le cose ritrovate』の監督を手掛け、ドキュメンタリープロジェクト『I sognatori』で、脚本の優れた映画に贈られるソリナス賞の最終候補に選出された
フェッラーリ,アントン・ジョナータ[フェッラーリ,アントンジョナータ]
1960年ブレシア生まれ。ミラノのヨーロッパデザイン学院(IED)を卒業。アニメ映画制作に携わった後、主に児童書のイラストを担当するようになり、手掛けた出版物は多数。2017年にはイタリア・アンデルセン賞イラストレーター賞を受賞
森敦子[モリアツコ]
1985年生まれ。イタリア語翻訳家
さとうのりか[サトウノリカ]
1971年生まれ。栄養士として通園施設で働く。あるイタリアレストランで食べた生ハムメロンがおいしかったことからイタリア語に興味を持ち始める。ペルージャ外国人大学卒業。伊語通訳ガイドとして活動しつつ、イタリア語講座やイタリア料理会を主催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
8
【再読】大人のための絵本2025/10/08
のんたろう
7
ある家族の庭に植えられ、原爆を生きのびた柿の木の物語。作者は作画ともにイタリア人。一人の樹木医がその柿の木を治療し、その種から育てた苗木を子どもたちに手渡したことから一連の運動へと繋がり、その中で作者が「被爆柿の木二世」と出会ったことからこの本が生まれた。「外国人のわたしが書いていいのだろうか」との葛藤もあったそうだが、原爆を自分事ととらえ、何年も調査をしてこの本を書いてくれたことには大きな意味があると思う。2025/10/02
遠い日
6
イタリア発。なぜに長崎との結びつきがあるのだろうと興味を持ちました。アントン・ジョナータ・フェッラーリの絵は、どこか日本画を思わせるような筆使いで絵にも引き込まれました。長崎の原爆で被爆した柿の木が語り手です。この木が見てきたある家族の歴史と、この木が辿った数奇な運命。被爆し、弱った柿の木を治療した樹木医が、その実から採った種を育て苗木を作ります。それがプロジェクトとして世界に広まっていったのです。過去の過ちとそこからの蘇生、未来へと連綿と繋いでいって欲しいものです。2025/12/02
nekopon
1
長崎の原爆を生き延びた柿の木から育てた苗や種が、世界中に広まり、平和を考えるきっかけになっているなんて、ぜんぜん知りませんでした。この本の作者はイタリア人のようですが、特にイタリアに多く植樹されているようですね。「柿の木プロジェクト」のサイトを見たら、スタッフの高齢化により、日本から送る活動は2026年で終了とのこと。30年間、地道に活動してこられた方々に感謝したい気持ちです。2025/11/13




