感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k sato
27
「はるにきみがめざめたら」の前作です。ヤマネは冬眠しますが、キツネは冬眠しません。そんな二匹が友達だったら・・・ヤマネが冬支度をする様子をみつめるキツネの心中は寂しさでいっぱい。ヤマネだって、もっとキツネと遊びたいはずです。キツネはヤマネのそばに寄り添い、眠りにつく前のお話を始めようとするのでした・・・まるで親友が転校する直前のようなエピソードです。いつまでも変わらない友であることを誓う。2冊の絵本を読んで、一時的な離散は互いを強く思いやることになるのだと感じました。必ずしも別れを悲観する必要はないのです2024/05/18
棕櫚木庵
24
キツネとヤマネの物語.冬が近づき,冬眠をするヤマネは眠くなる.キツネは別れを悲しむが,春が来ればまた会える,だから,冬眠に入る前にいろいろ話そうなんて言っているうちに・・・.きちんと冬眠に入らずにヤマネは大丈夫?なんて心配し,いや,ちゃんと冬眠できたのだろうと思い返し,でも,ヤマネの家の前からどこへ行くのとまた心配になり・・・.心配性(^^;)の私はヤキモキ.春になってからの続篇があるらしい.そこですっきりするのかな? 秋の到来を待ちわびながらの読書でした.「冬はまた 夏がましじゃと言いにけり」.2024/09/12
anne@灯れ松明の火
23
読友さんご紹介。遠い方の新着棚で。第29 回いたばし国際絵本翻訳大賞[イタリア語部門]最優秀翻訳大賞受賞作。アカギツネとヤマネの友情物語。異なる種類の動物を登場させることで、性質の違いがお話になる。キツネは冬眠しないんだね。ヤマネは冬眠するため、どんなに仲良しでも、しばらく会えなくなる。ヤマネのクイックが冬眠しないですまないかと、ロッソはあれこれ考えるけれど……。春になったら、また遊べるよ。繊細で美しい絵は大人好み。2024/02/07
Cinejazz
20
〝赤狐の<ロッソ>は、山鼠の<クイック>と大の仲良し。もうすぐ森にも冬がやって来て、お家に籠って眠りの季節になると、二人は春になるまで遊べなくなります。「どうすれば、二人クイックは、このもま起きていてくれるんだろう?寒くならないように、お日様を遠くにもっていかないでって、冬の 神様にお願いしてみようか・・・?クイック、ずっと一緒にいたいよ」...「ロッソ、何もかも思い通りってわけには、何もかもいかないのさ。でも、約束するよ。春になったら、また一緒に遊ぼうね」・・・〟友情の温かさを描いた、心安らぐ絵本。2025/01/10
anne@灯れ松明の火
16
「はるにきみがめざめたら」を新着棚で見つけ、これは続編では?と気づき、まずこちらを再読♪ 冬眠しないキツネと冬眠するヤマネの友情物語。寂しいけれど、どうしようもない一時の別れ。続編の存在を知った今、「大丈夫だよ」と言ってあげたい。2024/05/23