出版社内容情報
クラウディオ・ゴッベッティ[クラウディオ ゴッベッティ]
著・文・その他
ディヤナ・ニコロヴァ[ディヤナ ニコロヴァ]
イラスト
いのうえ さあや[イノウエ サアヤ]
翻訳
内容説明
おはなしのはじまる場所をしっていますか?この世界にはないどこか。へんてこぼうしをかぶった白いひげのおじいさんがせわをするふしぎな場所。そこから、おはなしはすがたをかえて、長い時間をかけわたしたちのもとへやってくるのです…。第28回いたばし国際絵本翻訳大賞(イタリア語部門)最優秀翻訳大賞受賞作。
著者等紹介
ゴッベッティ,クラウディオ[ゴッベッティ,クラウディオ] [Gobbetti,Claudio]
イタリア、フォリーニョ生まれ。ウルビーノ・カルロ・ボ大学で文学と哲学を専攻。卒業後はミラノにうつり、クリエイティブ・ライティングの修士号を取得した後、大手広告代理店に勤務。現在はテレビの脚本家や大学教授として活躍するかたわら、子ども向けの作品の執筆に力を入れている
ニコロヴァ,ディヤナ[ニコロヴァ,ディヤナ] [Nikolova,Diyana]
ブルガリア、ブルガス生まれ。ソフィアの国立美術アカデミーを卒業後、ミラノのヌオーヴァ・アカデミア・ディ・ベッレ・アルティでコミュニケーションデザインの修士号を取得。近年は子ども向けのイラストレーションの仕事を主な活動の場としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
77
絵本。「知ってるはずなのに知らない名前の場所」から始まる物語。ちいさな家にすむおじいさんはタイプライターでなにかを書いている。書き上げた紙を地面に埋めて世話をすると、めが出る。「なん時間もなん日もすぎる」と立派ないっぽんの木になる。はっぱは紙でできていて、ぎっしりとおはなしが書かれていた。▽そんな本にであっているかも。2022/12/18
ぼりちゃん
33
やさしい色合いにうっすら立体感あるタッチの絵。表紙には、なにやら紙でできた木に顔をつっこんでいる人が。新着絵本ということもあり興味を惹かれて手に取ってみました。 この絵本を読んでいると、時を惜しむように読書した子どもの頃の記憶がよみがえってきます。あの時に手にしていた本も、種から大事に育てられどこかからやって来たんだろうね。 緑色が効いていて、ページをめくった時の絵の配置の変化にリズムを感じる素敵な絵本でした。2022/10/09
ヒラP@ehon.gohon
29
お話の種を植えて、育った物語のお話です。育った物語を摘み取って、それは何冊もの本になりました。 物語の種をまき製本までしたおじいさんを主人公にしたアニメーションのような作品です。 出来上がった本は少年を夢中にさせました。 どんなお話だったのでしょう。 おじいさんはどんな人だったのでしょう。 児童書作家をモデルにしたようなお話ですが、お話の内容も含めて、気になってしかたのない絵本です。 心のなかで読書意欲が湧いてくるような作品でした。2022/11/11
ケ・セラ・セラ
25
優しい色合いの個性溢れる絵。数多のお話はどこからやってくるのか。さまざまな条件や偶然が重なり合わさって生まれ、愛情注がれ芽生え育った物語。それらが綴られた紙が本という形を整え、世界中の人の手に渡り、目に触れ、心を震わせる。そんなふうに今、私もこの本に巡り合い、ページをめくっているのです。2022/11/28
Cinejazz
23
〝知ってるはずなのに、知らない名前の場所から始まる、お話しのお話し・・・? このお話しは、この世界にはない何処か。 手をかけて育てられ、本という形に育って、海を渡り、砂漠をこえ、たくさんの旅をして、わたしたちの町の「図書館」へとやってくる!・・・〟本のお話しの世界、読むことの愉しさ、喜びを、あたたかみのあるイラストで描かれた、「いたばし国際絵本翻訳大賞」を受賞した、読書への夢がふくらむ絵本。2023/08/27