内容説明
ふかい森のおくに小さなこやがありました。わたしたちは町のおうちをたちのいて森のなかでくらすことになったのです。きらきらひかる雨、ひみつの小道、きいちごやブルーベルーの木…。ママと8人のこどもたちのくらしには、季節ごとにすばらしいよろこびがありました。祖母マーベルが語った1930年代アメリカの家族のものがたりをうつくしくあざやかに描きだした絵本。第28回いたばし国際絵本翻訳大賞(英語部門)最優秀翻訳大賞受賞作。
著者等紹介
ウィーラー,エリザ[ウィーラー,エリザ] [Wheeler,Eliza]
アメリカ合衆国ミネソタ州在住。『Miss Maple’s Seeds』(未邦訳)がニューヨークタイムズのベストセラーになったほか、絵本や児童文学作品の挿絵も多く手がける。ウィスコンシン州北部の自然あふれる環境で育ち、カヌーやブルーベリー摘み、雪あそびなどを通じて四季を楽しんだ経験が、現在の創作活動の源になっている
ひらおようこ[ヒラオヨウコ]
平尾陽子。米国モントレー国際大学院(現ミドルベリー国際大学院モントレー校)卒業。特許事務所勤務のかたわら英米文学翻訳家を志す。第28回いたばし国際絵本翻訳大賞英語部門で最優秀翻訳大賞を受賞し、本作が初の訳書(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yomineko@ヴィタリにゃん
69
世界恐慌の時代の実話。パパが亡くなった後、森の中の小さな小屋に移り住んだ家族。夏から始まる物語。家族で手分けし、助け合って様々な仕事をこなす。小屋の外の風景の移り変りも美しい。四季の中を逞しく生きる家族。2024/02/01
はる
69
実話を基にした温かな大家族の物語。お父さんが病気で亡くなり、お母さんと8人の子供たちは町の家から立ち退きを迫られ、森のなかの廃屋で暮らすことに…。「もしかしたら、宝物が見つかるかもよ」。どん底のような状況なのに、お母さんも子供たちも明るく前向きなのが凄いなあ。私にはとても無理…。あとがきも含めて、人間の強さと優しさを教えられた物語でした。2023/02/03
yomineko@ヴィタリにゃん
62
再読。今は豊かな米国も恐慌時代は非常に貧しかった。お父さんが亡くなり、お母さんときょうだいたちが力を合わせて生きていく姿が好き。何もない冬。狩りをするか、または蓄えておいた食べ物を消費するしかない。でもそれが本来の姿だと思う。でも沢山の家族がいるっていいなぁ!また読みたい!!!2024/05/30
ぶんこ
46
大恐慌の時代、14歳から3ヶ月の子どもたち8人と34歳の母は、父が病死して住んでいた家を出ざるをえなくなりました。見つけたのは森の中の廃屋。しかし地下には井戸があり、冷たくて綺麗な水が出ます。寒い冬に水汲みのために外に出なくていい!何もないながらも子どもたちは母を助けて暮らします。8人もの兄弟姉妹がいたからこその楽しみともいえます。一人っ子だったらと、思わず思ってしまいました。ご近所さんも助けてくださった。著者の祖母の「楽しい思い出」という実話。苦しいではなく楽しい思い出が素晴らしい。2023/02/26
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
38
作者の祖母の実話。世界恐慌の時、8人の子供たちを連れ、森の中で見つけた廃墟で暮らす。一人で8人も育てるのも大変だが、家族で助け合いながら明るく生きる姿が素敵だった。2022/12/13