著者等紹介
プロイスラー,オトフリート[プロイスラー,オトフリート] [Preussler,Otfried]
1923年旧チェコスロバキア生まれ。戦後ドイツのオーバーバイエルン地方に住み、小学校の教師をしながら児童文学を多数発表する。2013年没
ホルツィング,ヘルベルト[ホルツィング,ヘルベルト] [Holzing,Herbert]
1931年ドイツのトリーア生まれ。トリーア美術大学を卒業しグラフィックデザイナーとして働く。その後多くの児童書の挿絵を手がけた。2000年没
武本佳奈絵[タケモトカナエ]
1974年東京生まれ。アメリカ、モンタナ州の大学でカウンセリング心理学を専攻。児童書専門店などで書店員として働くかたわら「おはなしとあそびpipio」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
101
大泥棒の「ホッツェンプロッツ」を書いたプロイスラ―の絵本童話です。やはり同じ作家の「クラバート」と同じホルツィングの絵で色合いが楽しめます。畑から出てきた大きな緑色のカネによってその村の人々が幸福になりますが、王様がそのうわさを聞きつけ持っていこうとするもびくとも動きません。そこで粉々にわってしまいますがそれが小さな鈴となって村の人々を幸せにします。短い話ですが絵を見ているだけでも気持ちがゆったりとします。2025/04/01
☆よいこ
74
プロイスラ―の絵本。ロシアのある村に住むイワンの畑から、美しい青銅の鐘が出てきた「その音色は なやみやしんぱいごとを ふきとばしました。さみしいものや、やんだもののこころにも、やさしくひびきました。かなしみあふれるこころに きぼうが生まれました。どんなにまずしくても ゆたかなきもちがめばえました」評判を聞いたロシア皇帝が鐘を奪いにくる。しかし鐘はびくとも動かない。怒った皇帝は鐘を粉々に壊してしまう▽愚かな皇帝の姿を、ウクライナ侵攻になぞらえて読む人も多いと思う。読み聞かせ約7分。2023.11刊2024/02/22
yomineko@ヴィタリにゃん
66
今日七草粥の日=ロシア正教会のクリスマス🎄🎅🎄という事でロシアのお話を。イワンは畑から大きな釣鐘を掘り起こす。美しい音色で人々を癒していたが、それを聞きつけた皇帝「私にこそ相応しい」と無理矢理釣鐘を持って来させようとするが失敗。怒り狂った彼、鍛冶屋に釣鐘をバラバラにする様に命じ、バラバラにしてしまうが、、、2024/01/06
とよぽん
61
これは稀に見る掘り出し物の絵本だった。図書館に展示してあったもの。表紙の大きな釣り鐘に引きつけられて、即借りてきた。絵もストーリーも素晴らしい。いつの世もどこの国でも、権力者は愚かで欲深い。ラストはスカッとした。皇帝の邪悪な心に屈しなかったこの不思議なつりがねは、何の象徴だろう? ロシアのある村にイワンという村びとがいました・・・で始まる、よくあるパターン。だが、ロシアのお話は、とても含蓄がある! 学童で読んでみたい。2025/03/15
ケ・セラ・セラ
25
傲慢なロシアの皇帝が、どんなに自分のものにしようとしても、思い通りに奪うことができなかった釣鐘。神さまの恵みは民のもの。2023年刊。2024/01/15