内容説明
近年、ジェンダー・フリーという言葉をめぐり、はなはだしい曲解や誇張をもとに、男女平等に関わる教育実践や性教育へのバッシングが起こっている。さらに、ジェンダーという言葉そのものやジェンダー学/研究にまで攻撃の対象が広がってきた。しかし、言葉を換え、使わなければ問題は解決するのか。そうではないだろう。なぜなら、いま問われているのは、まさに「男女平等」の意味だからだ。本書では、9名の執筆者がそれぞれの専門分野からバッシングの社会的背景を分析し、その対象となっている「ジェンダー・フリー教育/男女平等の観点からの教育」「家庭科」「性教育」などの議論や実践を整理しつつ、現状の困難を打ち破る方法を探る。
目次
第1章 やっぱりこわい?ジェンダー・フリー・バッシング
第2章 対抗文化としての“反「フェミナチ」”―日本における男性の周縁化とバックラッシュ
第3章 ジェンダーの政治―何が見失われているのか
第4章 教育における「ジェンダー」の視点の必要性―「ジェンダー・フリー」が問題なのか
第5章 「ジェンダー・フリー」教育を再考する―担い手の立場から、ジェンダーに敏感な教育を考える
第6章 家族のあり方とジェンダー・フリー・バッシング―問題の解決を探る議論を
第7章 家庭科教科書バッシングを検証する―攻撃の意図は何か
第8章 「道徳主義型性教育」とその問題点
第9章 性教育バッシングを検証する―なぜ性教育攻撃がまかり通るのか
著者等紹介
木村涼子[キムラリョウコ]
大阪大学大学院人間科学研究科教員。教育社会学・歴史社会学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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