内容説明
“市民”のあり方を思考する「シティズンシップ」をキー概念として、ソクラテスから現代までの教育思想史を読み直し、混迷する教育改革論議に哲学のメスを入れる。教育学の最前線で行なわれている議論をわかりやすく紹介、国民教育から新しい公教育の思想へ、“市民”への教育を構想する画期的な教育学入門。
目次
いま、なぜシティズンシップか
教師に哲学は必要か
プラトンの絶望と「総合的な学習の時間」
ソクラテス対センス
啓蒙的理性と教師像
シニシズムという問題
啓蒙の別の顔
ルソーと近代教育
国民教育と市民
近代的個人の形成と再編
マルクス主義の逆説
児童の世紀とユートピア主義
過去と未来の間に立つ
シティズンシップの再政治化へむけて
著者等紹介
小玉重夫[コダマシゲオ]
1960年生まれ。東京大学法学部卒。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。慶応義塾大学教職課程センター助教授を経て、現在お茶の水女子大学文教育学部助教授。博士(教育学)
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