内容説明
ロココの世紀を生きた官能の冒険者が描くさまざまな愛の情景。自由を求め、官能をさすらう孤独な魂の軌跡。
目次
序章 『ぺてん師』たち
第1章 ヴェネツィア
第2章 少年ジャコモ
第3章 ラグーサの青春
第4章 本土彷徨
第5章 カストラート
第6章 コンスタンチノープル
第7章 カバラの秘法
第8章 アンリエット
第9章 フリーメイスン
第10章 パリ修行
第11章 ポンパドゥール夫人
第12章 修道女マリア
第13章 脱獄
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤクーツクのハチコ
2
カザノヴァの30歳までの生涯を追いながら取り巻く文化史や歴史も解説した本。多少カザノヴァ回想録からの引用もあるが「この後激しい愛の情景が続くが「回想録」をご覧いただきたい」ときわどい文章はなし。この時代のカザノヴァと恋愛の駆け引きを楽しんだ上流階級女性で、才気あふれ恋や性でも男女平等で積極的に行動したってのはかっこいいなあ。それに対してジャンジャック・ルソー、ヴェネチアの高級娼婦と上手くコトを運べなかったため「彼女の体にはおぞましい欠点があったのだ」と書いて出版するなんて、どサイテー2016/01/23