出版社内容情報
1944年夏、ヨーロッパ各地で進行するナチスによるユダヤ人虐殺と、刻一刻と迫るドイツ敗北――。二つの破局を同時並行で描き出す、モンタージュ形式のドキュメンタリー。
日記、目撃証言、自己告白、噂話、新聞記事、専門文献、大衆文学……。膨大な断片的記録を縫い合わせ、ドイツ国防軍兵士、アメリカ兵、従軍記者、そして市民たちの視点から、「死のワルツ」と化したヨーロッパの実像が立ち上がる。
戦争が日常へと侵食していくなか、人びとは何を見て、何を恐れ、どう生き、そして死んでいったのか。ドイツ人ジャーナリストが無数の史料をモンタージュし、令和の現在によみがえらせる、戦前・戦中ヨーロッパの生々しい空気感。
【目次】
第1章 1944年6月6日
第2章 「親衛隊、彼らはすべてを心得ている、彼らはすでにすべてを試した」
第3章 「ラームおじさん、今日もまたいわしがあるよ」
第4章 「でもわたしはコヴェントリーのことを考えます……」
第5章 「わたしたちは悪魔の深鍋のなかにいれられてるんだわ」
第6章 「だれもダンスをしない、喜びは死に果てた、憎しみがくすぶっている」
第7章 「野心のある良心を持たない将校たちのごく小さな徒党」
第8章 「これらのキャベツの玉はみんな人間の灰のなかから生える」
第9章 「ヒトラーはまず尻の下に爆弾が必要だ…」
第10章 「きみは笑うことのできる星を手に入れるだろう」
第11章 「ひとりのドイツ軍兵士も降伏しない」
第12章 「底なしの大地は奈落のように深い海のように大きくうねる」
第13章 灰の雨Ⅰ.とⅡ.
内容説明
戦争は、こうして日常となる。崩壊寸前のヨーロッパ、1944年夏。人びとは今日も恋をし、食べ、眠り、そして死んでゆく。日記、証言、ニュース、噂話―ドイツ人ジャーナリストが無数の記録を編み上げ再生する、ナチス帝国終末期の狂気と現実。
目次
一九四四年六月六日
「親衛隊、彼らはすべてを心得ている。彼らはすでにすべてを試した」 ノルマンディー―トレントパーク―ノルマンディー―オラドゥール=シュル=グラヌ
「ラームおじさん、今日もまたいわしがあるよ」 コンスタンツ―ベルリン―テレージエンシュタット
「しかしわたしはコヴェントリーのことを考えます…」 ローマ―クレタ―ブレスト―リューベック
「わたしたちは悪魔の深鍋のなかに入れられてるんだわ」 ブダペスト―ザルツブルク―東部戦線―デブレツェン―オーバーザルツベルク―パリ
「だれもダンスをしない。喜びは死に絶えた。憎しみがくすぶっている」 クルムヒューベル―ブダペスト―ヒルシェク(クラインヴァルザータール)―モスクワ
「野心のある良心をもたない将校たちのごく小さな徒党」 ベルリン―ヴォルフスシャンツェ―ゲルトラウケン―ベルリン
「これらのキャベツの玉はみんな人間の灰から育っている」 マイダネク―ブレスト―ベルリン
「ヒトラーはまず尻の下に爆弾が必要だ…」 ヴォルフスシャンツェ―ベルリン―コルベルク―ロイナ
「きみは笑うことのできる星を手に入れるだろう」 ノルマンディー―ヴェルコール―パリ
「ひとりのドイツ軍兵士も降伏しない」 アムステルダム―サン・マロ―ブレスト―ベルリン
「底なしの大地は奈落のように深い海のように大きくうねる」 プロイェシュティ―ベルリン―トレブリンカ―ノイシュトゥレリツ―ボルドー―ドランシー
灰の雨1.と2. パリ―ケーニヒスベルク
著者等紹介
ボンマリウス,クリスティアン[ボンマリウス,クリスティアン] [Bommarius,Christian]
1958年フランクフルト・アム・マイン生まれ。ドイツの法律学者、ジャーナリスト、作家。ライン=フリードリヒ=ヴィルヘルム大学ボンならびにハンブルク大学でゲルマニスティークと法律学を学ぶ。連邦憲法裁判所の通信員としてのようなジャーナリズムの段階を経て、1998年から2017年まで『ベルリン新聞』主任編集員を務め、その後『南ドイツ新聞』と『ランクフルター・ルントシャウ』のために法律学と社会政策のテーマにかんしてコメント、社説、所見寄稿を書く。それ以降フリーのジャーナリスト。ジャーナリズムの成果によってベルリン芸術アカデミーのハインリヒ・マン賞を受賞する。とりわけ第二帝国、ヴァイマル共和国、初期連邦共和国、基本法、ドイツの植民地主義についての著作を発表する
斉藤寿雄[サイトウヒサオ]
1954年長野県生まれ。東京都立大学大学院修了。現在、早稲田大学名誉教授。専門は20世紀のドイツ詩。2000年から2002年、2010年から2011年、2022年4月から2022年9月までレーゲンスブルク大学客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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