出版社内容情報
こじらせたくない! だけどこじれてしまう、それが家族というものです。
「帰宅すると、どういうわけか、それまで楽しそうにリビングで会話をしていた家族が静まり返ってしまう」
「思ったことを率直に伝えているのに、どうしてギクシャクした感じになっちゃうの?」
そんな、家族関係の魔境に陥っていませんか!?
ジェンダー規範にとらわれず、パートナー間の役割も解体し、それぞれがそれぞれの家族をつくる時代。しかし、思えば私たちは、誰からも「家族」について教わったことがありません。
「こうすればオッケー、だいじょうぶ」といった模範解答もなく、多少のモヤモヤには目をつぶり、決定的なダメージを避けることができていればよしとする。なんとなく「うちには問題はない」とやり過ごしているうちに、どうしたわけかやってくるのです! 決定的な「こじらせる」瞬間が!
実父母、きょうだい、親子、パートナー、義父母に有象無象の親戚……。私たちは何らかの家族関係の中にあり、幼少期は親やきょうだい、結婚や共同生活をすればパートナーや義父母、子どもが生まれれば子ども、中年になれば年老いた父母や義父母と、歳を重ねるほどに家族は増減し、家族間で発生する問題も変わっていきます。
「うちはうまくいっている」。はたしてそうでしょうか? じつは誰かのがまんによって支えられていたり、「家族なんだからこれくらいがいいだろう」といった甘えを当然のこととしていたりしませんか。
本書では、新しい時代の家族を築くために必要な能力を「家族関係リテラシー」と名づけ、「人権」、「バウンダリー」、「アサーション」といった概念を使いながら、「家族関係」を見つめます。
考えてみれば「家族は他人」。だからこそ、よりていねいに、繊細に関係を見つめ、育む必要があるのではないでしょうか。
問題はあって当たり前、重要なのはこじらせないこと。そんな家族関係をめざす家族の教科書です。
内容説明
こじらせたくない。それなのに、家族関係はこじれやすい…。いったい、何がいけないの!?家族のことで、もうモヤらない!家族関係を学ぶ実用的処方箋。
目次
序章 私たちは家族について何も教えられてこなかった
第1章 家族関係リテラシーとは何か
第2章 家族からはじまる小さなデモクラシー
第3章 バウンダリーという魔法の境界
第4章 家族関係を見える化する
第5章 家族関係の肝はコミュニケーション
著者等紹介
渡辺裕子[ワタナベヒロコ]
NPO法人日本家族関係・人間関係サポート協会理事長。千葉大学大学院看護研究科修士課程修了。保健師、大学教員を経て「家族ケア研究所」設立。学生や看護師を対象とした講義・講演活動、月刊誌の発刊により、家族看護の実践・教育、普及に努める。NPO法人設立を機に、30年に及ぶ家族看護に関わる体験をもとに一般市民への家族に関する教育・啓もう活動をスタート。現在、「かぞくのがっこう」校長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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